アジアへ向かう仏外交の微妙な立場=大国アメリカ、好敵手ドイツとどう立ち回る?―仏メディア

Record China    2012年11月7日(水) 7時2分

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4日、ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の中国語版サイトは、アジアに重点を置き始めたフランス外交について「微妙な立場にある」とする論評を掲載した。写真はパリ市内。

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2012年11月4日、ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の中国語版サイトは、アジアに重点を置き始めたフランス外交について「微妙な立場にある」とする論評を掲載した。

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フランスのオランド大統領は、就任後初のアジア訪問としてアジア欧州会合(ASEM)に出席した。アジアでは米中の二大超大国の対立が注目されているが、オランド大統領のASEM出席も、フランスが外交の重心をアジアに置き始めた前兆だと見られている。

事実、ASEMにはEUからファンロンパイ理事会議長、バローゾ委員長、アシュトン外相の三名も出席するなど、EUがアジアの新興国と交流を深めようとしていることが伺える。

ASEM発足当時、親日家で中国伝統文化に造詣の深いシラク大統領は熱心な活動を行ったが、後任のサルコジ大統領は日本にさほどの関心を示さず、ダライ・ラマとの会談で対中関係が悪化、現在も中仏関係はぎくしゃくしている。

今年6月にはルドリアン国防相がアジア太平洋安全保障会議でアジア太平洋地域の重要性を語るなど、フランス外交はアジアへ向かう姿勢を見せている。だが、緊縮財政のフランスに、どれだけ立ち回りの余地があるだろうか。

安全保障分野について、仏軍事専門家たちは「欧州はアジアに何らの影響ももたらさない」との意見で一致している。南シナ海の主権問題についても、フランスは中立の立場で各国の航行の自由を守ることしかできない。ある外交官は「植民地時代の終結後、アジアを理解するのは政治家ではなく財界人だけになった」と語った。

そういった状況の中、最も成功を収めているのはドイツだ。メルケル首相は頻繁に北京を訪問し、対中貿易ではEUトップを占めている。最近ではEUとしての統一した立場を無視し、ドイツの太陽電池メーカーが中国側との合作契約を締結した。フランスがアジア、とりわけ中国に足がかりを築くには、やはりこの永遠のライバルとの競争にさらされることになる。

また、フランスにはアジア外交で米国と対抗する力も持たない。米国は東南アジア諸国と緊密な連携を図ることで中国をけん制しているが、フランスは他国と同様、各国に兵器を販売することしかできないだろう。今後はミャンマーが新たな市場になる可能性があるが、フランスよるフィリピンへのミサイル防衛システム販売が中国の強い不満を招いている。中国は、今日の状況がミッテラン政権による台湾への軍艦売却時の確執からそう遠い距離にはないとみなしている。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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