現代中国最大のタブー「天安門事件」の写真、芸術展で公開される―広東省広州市

Record China    2012年10月28日(日) 6時46分

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27日、広東美術館で開催中の芸術展に出品されている写真のなかに、中国で最大のタブーとなっている天安門事件の写真が数点含まれている。写真は広東美術館。

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2012年10月27日、香港紙・明報によると、広東省広州市の広東美術館で開催中の芸術展「The Unseen」に、中国本土で最大のタブーとなっている1989年の天安門事件を題材にした写真が数点展示されている。

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中国人アーティスト・張大力(ジャン・ダーリー)氏の作品を集めた芸術展には、張氏自身が「歴史の真相」をテーマに集めた写真も展示されている。最も興味深い写真は、天安門事件の際に海外メディアによって世界中に報道された「戦車の前に立ちふさがる青年」の写真。戦車の列を写した写真には、修正前の「路上に戦車の列だけ」のものと、修正後の「北京市民に熱烈歓迎される戦車の列」の2枚があり、こちらも入場者の注目の的だ。中国では天安門事件そのものが決して触れてはいけないタブーとなっているだけに、これらの写真を見た入場者は驚きを隠せない様子。ただし、天安門事件そのものを知らない20代の若者の反応は「どちらかの写真がウソであることは分かる」程度のものだった。

このほかにも、「大勢の人々と政府関係者、江沢民(ジアン・ザーミン)に見守られて握手するトウ小平胡錦濤(フー・ジンタオ)」の写真と、そこから政府関係者と江沢民を消した「大勢の人々に見守られて握手するトウ小平と胡錦濤」の修正写真、さらに大勢の人々の姿も消してしまった「握手するトウ小平と胡錦濤」の修正写真の3枚が並べて展示されている。

広東美術館の広報担当者は多くは語らず、「展示作品はすべて同省文化庁の審査を通過したものであり、何も問題はない」と話している。(翻訳・編集/本郷)

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