中国のスマートフォン市場において、サムスンのシェアは18%に達するが、アップルは12%のみとなっている。サムスンはこれまで以上に中国市場を重視し、宣伝を強化すると表明した。アンドロイドスマートフォン「Galaxy S III」は予想を上回る売れ行きを示している。サムスンの収入の3割は中国から来ており、中国市場で機先を制したいところだ。アップルと比べ、サムスンは中国スマートフォン市場で低級機種から高級機種までをカバーしており、「S7562」の販売価格は1998元(約2万6000円)と安価だ。一方でアップルは高級市場に固執しており、iPhone 4Sの小売価格は4500元(約5万8000円)に達する。多くの中国人、新興中産階級にとって、これは大きな出費だ。フォーチュン誌は以前、中国の3都市でスマートフォンの購入を検討している150人の若者を対象に、サンプリング調査を実施した。このうち過半数の若者が、iPhoneはデザインは優れているが高額であり、現在の購入予算を上回ると回答した。しかし彼らが購入資金を十分貯めこんだ頃には、その他のブランドの忠実なユーザーになっている可能性が高い。これはアップルやウォール街にとって、非常に厄介な問題だ。Sanford Bernsteinのアナリストは「中国で販売されているスマートフォンのうち、70%が300ドルを下回る低級機種だ」と分析した。
より良く中国市場に進出するため、アップルも微調整を行っている。新たなiOS 6は中国で人気のミニブログ「新浪微博」をサポートし、アップグレード版のMac OS 10.8は動画共有サイト「優酷」(YOUKU)など人気の高い中国語サイトをサポートした。中国の競合他社やサムスンと比べ、アップルの販売店は少なめだが、店舗拡大を加速している。中国のアップル販売店は現時点で1万1000店に達し、前年比138%増となった。この流れは今後も続く見通しだ。(提供/人民網日本語版・編集/TF)
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