被災地への救援活動続ける自転車旅の日本人青年、「必要とされている限り中国にとどまる」―中国

Record China    2012年10月19日(金) 12時15分

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18日、世界一周旅行中の武漢で乗っていた自転車を盗まれて有名になった日本人青年は、雲南省で反日攻撃に遭ったにもかかわらず、いまだに地震の被災地のための救援活動を続けている。写真は武漢での様子。

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2012年10月18日、南方都市報は北京市で救援物資調達のボランティア活動を続けている日本人青年・河原啓一郎さんをリポートした。河原さんは自転車で世界一周の旅をしていたが、今年2月に湖北省武漢市で大切な自転車を盗まれてしまう。結局、自転車は人々の善意で無事に戻ったのだが、9月に地震の被災地で救援活動をするために訪れた雲南省では、地元民に反日攻撃で襲われるというつらい経験も。それでもなお、中国にとどまっている河原さんに、その真意を聞いた。

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「尖閣問題が起こる前の中国人は、みんなとても親切で僕に優しくしてくれた」と話す河原さん。それが今では、日本人だというだけで商品を売ってくれない店もあるほど。このように厳しい状況のなかで中国にとどまって救援活動を続けている河原さんに、家族は「がんばれ!」と応援してくれているという。「もし家族が『すぐに日本に戻ってこい!』と言ったとしても、僕は戻らないけどね。これは僕の人生なんだから」と話す。

雲南省で現地の人々に襲われたことについては、「すべての中国の人々が同じ態度だとは思わない。僕自身は国籍なんか気にしない」ときっぱり。しかし、この事件のせいで、少なくとも2カ月は被災地に滞在する予定が、たったの3日になってしまった。「もし、僕がまた何かの事件に巻き込まれたら、もっと大きなニュースになって、いろいろな人に迷惑がかかるから」と被災地を離れたが、その時に「自分にしかできない後方支援がある」と気づいたという。

自転車を盗まれたことが中国全土に報道され、一躍有名人になった河原さんには中国人の知り合いが多い。また、彼が利用している中国の簡易投稿サイト・微博(ウェイボー)のフォロワーも多い。それが救援物資の調達に役立つというのだ。募金ではなく、物資を集めることにこだわっている理由ついては「お金は諸悪の根源だから」との答え。「のどが渇いている人には水を、飢えている人には食べ物をあげる。お金は渡さない。それが僕のやり方」と話す。

「いつまで中国にいるのか?」という質問に「自分が必要とされていると感じるならば、そこにとどまる」と答えた河原さんは、「僕の世界一周旅行はたぶん100年はかかるだろうね」と笑っていた。(翻訳・編集/本郷)

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