中国製造業の海外移転、専門家は時期尚早と指摘―中国メディア

Record China    2012年10月14日(日) 14時48分

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13日、中国製造業の海外移転について、専門家は時期尚早と指摘している。写真は山東省の食品容器工場。

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2012年10月13日、フィリピンはこのほど、中国に工場を置く日本企業15社に対して、最優遇条件でフィリピン国内に誘致する意向を発表した。政治的要因はさておき、製造業の海外移転が再びホットな話題となっている。国際金融報が伝えた。

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アディダスが中国唯一の100%出資工場を閉鎖し、光通信技術大手のオクラロが中国の事業をマレーシア工場に移転すると発表した。一部の製造メーカーが東南アジアに移転する中、「メイド・イン・チャイナ」の優位は失われてしまったのだろうか。

上海投資学会副会長、エコノミストの陳湛イン氏はこのほど、上海宝獅文化伝播有限公司が主催した座談会で、「中国での製造コストが上昇を続け、一部の労働集約型企業が課題に直面しているが、中国の製造業の海外移転を論じるのは時期尚早だ」と発言した。

陳氏は、「産業移転、特に大規模なグローバル産業移転には一定の法則がある。貿易に関するいかなる理論も、市場メカニズムの重要性を指摘している」と指摘、「中国の製造コスト、特に地価と人件費が高騰しているが、中国製品は依然として大きな優位を占めている」と述べた。

陳氏はまた、「現状を見ると、中国の製造業は成熟した産業チェーンを持ち、分業化が進んでいる。また、高い加工能力と豊富な経験があり、産業集約による効果が現れている。その一方で、中国に進出した外国企業は、中国ですでに獲得した市場環境、資源の蓄積、育成した人材を手放せない。中国の広大な市場、中西部への産業移転のチャンスを手放すことができない。中国の製造業のコストは上昇中だが、外国企業は中国で高い利益を得ることが可能だ」と述べた。

陳氏はFDI(海外直接投資)による成果の確保に向け、「まず、産業の戦略的な分配(技術水準の低い産業の大規模な中西部移転)を検討し、産業環境を改善し、コスト削減につなげる。次に、積極的に改革を推進し、産業支援策の実施、金融市場の開放、サービス品質の向上などにより、海外企業の投資の積極性を高めるべきだ」と提案した。(提供/人民網日本語版・編集/TF)

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