中国は新型潜水艦で東シナ海制圧する、コンパクトな単殻構造の艦を開発―中国メディア

Record China    2018年10月6日(土) 0時20分

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中国メディアの新浪網は4日、中国は単殻構造と呼ばれるタイプの潜水艦を開発し、黄海や東シナ海の水中の支配権を「強敵から争奪」すると主張する記事を掲載した。

中国メディアの新浪網は4日、「この技術で中国潜水艦は換骨脱胎(前人の発想などを基盤にしながら独自のものを創造)、容積を縮小し性能は飛躍的に上昇」と題する記事を掲載した。単殻構造と呼ばれるタイプの潜水艦を開発し、黄海や東シナ海の水中の支配権を「強敵から争奪」するという。

記事はまず、中国の通常動力潜水艦の開発は一貫してソ連/ロシアの設計思想を追随しつづけ、一貫して副殻構造の潜水艦を採用してきたと紹介。

潜水艦の複殻構造あるいは複殻式とは、潜水艦の船体(外殻)には耐圧性を持たせず、別に耐圧性を持つ内殻を設ける方式だ。外殻と内殻の間には燃料や海水のタンクなどを置く。燃料や海水タンクの容積を大きくできるので航続距離を長くしたり、海水を排除することによって得られる浮力に余裕を持たせることができる。また、外殻などの存在により船内(内殻内)で発生する震動が船外に伝わることを抑え、静粛性を高めやすい利点もある。

一方で、単殻構造とは船体そのものを耐圧殻とする方式で、船体の小型化が容易になる。

記事は、中国の通常動力潜水艦として就役している039B型(NATOコードネームでは宋型)について「総合作戦能力では世界のトップクラス」と主張した上で、「欠点と言えるかもしれない点がある」と指摘。039B型が行動しているのは主に中国の近海さが、039B型は船体が大きいために、作戦目的に十分に適応しているとは言えないと論じた。

記事は問題が生じる理由として、東シナ海は平均水深が200メートル、黄海では50メートル程度と説明。このような浅い海では、潜水艦の船体が大きすぎると作戦に支障をきたすので、さらに小型の潜水艦の方が適しているという。

記事は、039B型南シナ海での行動にも向かないと主張。南シナ海での行動に適しているのは原子力潜水艦と主張した。

記事は、中国船舶重工業集団が2017年に、S100型と名づけた潜水艦のモデルを発表したと紹介。S100は中国初の単殻構造の潜水艦であり、同型の発表は潜水艦建造における中国の耐圧殻技術が飛躍的に向上したことを意味すると主張した。

記事は最後の部分で、「わが海軍は排水量の小さな単殻構造の通常潜水艦を装備することになる。この潜水艦は黄海と東シナ海専用に投入され、水中の支配権を強敵から奪取する」と主張した。

なお、日本の海上自衛隊の最新鋭潜水艦のそうりゅう型と、その前のおやしお型は船体前後部分が複殻、中央部分が単殻の、「両方式いいとこ取り」の構造。船体中央部分で単殻式を採用したのは、耐圧殻部分に固定するべきとされる大型の側面アレイ・ソナーを導入したため。(翻訳・編集/如月隼人

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