Record China 2018年9月30日(日) 7時0分
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中国農業部の余欣栄副部長は29日、農村の環境改善について説明した際、中国全国の4分の1近くの村で生活ごみの収集と処理が、80%の村では生活汚水の処理ができていないなどと述べた。写真は雲南省の景東イ族自治県当局が8月に発表した県内のごみ放置問題の現状。
中国政府農業部(中国農業省)の余欣栄副部長(副大臣)は29日、国務院新聞弁公室(中央政府報道事務室)で行われた農村振興のための5カ年計画である「郷村振興戦略規劃(2018~2022年)」の発表会で、中国全国の4分の1近くの村で生活ごみの収集と処理ができておらず、80%の村では生活汚水の処理ができていないなどと説明した。
余副部長は、この数年間は農村住民の居住環境保護のための建設で、かなり大きな進歩があったとしながら、都市に比べれば遅れは明確と説明。中国全国の4分の1近くの村で生活ごみの収集と処理ができておらず、衛生処理ができるトイレを使っている民家は5割に満たず、80%の村では生活汚水の処理ができていないなどと説明した。
2017年末時点で、中国大陸部の農村部の人口は、約5億7661万人とされる。日本全国の同時点における人口は約1億2670万人なので、ごく大雑把に計算すれば中国では日本の人口に匹敵する住人の出すごみが処理されずに環境中に放出され、日本の人口の3.6倍程度の住人の出す生活汚水が処理できていないことになる。
余副部長は、農村部住人の居住改善の改善作業が、農村の進行を実現するための「最初の戦場」になると説明。浙江省で実施した「千村示範、万村整治(千の村で模範を示し、万の村で改善する工程。略称は千万工程)」経験を取り入れ「百県万村示範工程」に着手すると説明。
「千万工程」は浙江省で2003年に始まった農村改善のプロジェクト。同省に存在する4万カ所の農村のうち、まず1万村を「全面改善」の対象に選出。さらに、うち1000村を「模範」に選び、先行して作業を進めた。中国の行政でよく見られる、まず「模範地点」を選んで作業を進め、得られた経験を生かして対象を全面的に広げる手法だ。(翻訳・編集/如月隼人)
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