西村 健 2018年10月25日(木) 23時20分
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テンセント・テクノロジーズ(騰訊)、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の本拠地、深セン(中国・広東省)。シリコンバレーと秋葉原が混合したような世界都市で、港に隣接するこの人口1200万の経済特区にまで成長した。写真は深セン。
テンセント・テクノロジーズ(騰訊)、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の本拠地、深セン(中国・広東省)。シリコンバレーと秋葉原が混合したような世界都市で、港に隣接するこの人口1200万の経済特区にまで成長した。夢のような商品・製品が物凄いスピードで作り出される。域内総生産2940億米ドル(約31兆8000億円)、経済成長率9%というグローバル経済をけん引する存在でもある。
そもそも1980年に改革開放の象徴として経済特区に指定され、安価な人件費等を求めて日本などの製造業が生産拠点になったのだが、リーマンショック後に新たな地位を確立。今では、日本の企業や政府職員が大挙して視察に訪れている。裏通りはまだまだ日本の方が清潔という声も多いが、「イノベーション・ハブ」「イノベーションの聖地」「ハイテクメガロポリス」と言ったところか。
▼なにがすごいのか、イノベーションの聖地の5つの理由
事業創造大学院大学の黒田達也氏の論説によると「地政学的な利点」「中国全土からの労働者の流入」「時代の変化に適応した段階的発展」「高度人材の積極的な獲得と思い切ったR&D投資、群を抜く特許申請数」「中国プレミアムゆえの新興国市場開拓と企業レベルでの徹底した顧客第一主義」の5つが要因であると解説されている。
中でも私が重要だと考えるのが、意欲のある人材が活躍できる環境である。海外で学位を取得し帰国した人を「海亀」と呼ぶそうであるが、深センでは2000年に1000人程度であった「海亀」は、2017年には7万人に達している。
また、カフェで隣に座った人とも自然にコミュニケーションも取り合うそうだ。街中で支払いに困っていると誰かが助けてくれる、Wi-Fiで困っていると助けてくれると聞く。全体として「支えあう」文化になっているそうだ。未来を夢見る者同士の同志的な助け合いが生まれるらしい。モチベーションが活気を生む、いい流れがそこにあるのだそうだ。「爆走しながら日本を超える」という中国人の情熱がまだ見ぬ未来への希望を駆動する。
▼大事なのは都市政策
中国の中でも比較的政府の規制が緩いと言われる深セン。そこで深セン市東京事務所に話を聞き、探った。深セン市役所東京事務所の担当者によると、今の成功を認めつつ、多くの失敗があったと語る。「北京には国営企業があるが、深センにはなかった」そうした条件の中、失敗から学びつつ、努力を積み重ね、企業と市が成長してきたということだろう。
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