Record China 2018年9月21日(金) 19時50分
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中国の有名女優、范冰冰さんが表舞台から姿を消して3カ月以上が経過した。范さんをめぐっては「脱税で拘束説」もあるが、真相は謎のまま。欧米メディアが取り上げるなど、国際的な関心を集めている。
2018年9月21日、映画やテレビで活躍していた中国の有名女優、范冰冰(ファン・ビンビン)さんが(37)表舞台から姿を消して3カ月以上が経過した。范さんをめぐっては脱税疑惑が取り沙汰され、「拘束説」もあるが、真相は謎のまま。欧米メディアがこぞって取り上げるなど、国際的な関心を集めている。
16歳で女優デビューした范さんは、2010年の東京国際映画祭で中国映画「観音山(邦題ブッダ・マウンテン)」への出演で最優秀女優賞を獲得。ハリウッド映画「X-MEN」シリーズへの出演など世界に活躍の場を広げた。米誌「フォーブス」が15年に発表した世界高収入女優ランキングでは、2100万ドル(約23億5千万円)で4位となった。
范さんについては5月29日、中国中央テレビ(CCTV)の元司会者が中国版ツイッターの微博(ウェイボー)で、出演料の脱税疑惑を追及。税務当局に提出する1000万元(約1億6100万円)の「(明るみに出ても構わない)陽契約」と裏の5000万元の「陰契約」があると暴露した。
これを受け、中国共産党中央政法委員会機関紙の法制日報は税務当局が范さん側への調査を開始した、と報道。6月初旬を最後に范さんのSNSの更新が止まり、公の場に姿を見せなくなった。7月にはハリウッド俳優らが出演する旧日本軍による重慶爆撃を題材とした中国映画「大爆撃」の新ポスターから范さんの名前が削除され、封切り時期も8月から10月に延期された。
米CNNは「当局は有名人の脱税に対して摘発の姿勢を強めており、中国共産党が関与した可能性を指摘する声もある」と言及。中国の大手制作会社に所属するプロデューサーの話として「脱税目的で2種類の契約書を作成する行為は中国の映画業界で一般化している」とも伝えている。
米紙ニューヨーク・タイムズは「彼女の失踪はファンを動揺および心配させ、芸能界を多大なる恐怖に陥れている」と紹介。「今回の騒動については個人的な恨み、政治的な陰謀など諸説があり、中央権力にも関わる問題だとの指摘もあるが、具体的な事実は何ら明らかになっていない」と報じている。
当局の何らかの関与を裏付けるかのように、中国社会科学院と北京師範大学が共同でこのほど発表した人気芸能人100人が対象の「社会責任研究報告(2017-2018)」で、范さんは「0点」で最下位とされた。これは芸能人たちを「出演作品のクオリティーと社会的責任」「慈善への関与」「法を順守する意識」の3つの項目を軸にランク付けしているものだ。
范さんの動静に関しては、中国外交部の定例会見で外国人記者から質問が飛び出すほど。報道官が「それは外交上の問題だと考えているのか」と苦笑いする一幕もあった。(編集/日向)
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