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ロシアがWTO加盟、中ロ貿易のグレー通関は過去のものに―中国メディア

Record China    2012年8月24日(金) 10時31分

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22日、18年にわたる交渉を経て、ロシアが世界貿易機関(WTO)に正式加盟した。ロシアの加盟によりWTO加盟国・地域の貿易額は世界全体の97%をカバーすることになる。写真は中国からロシアへ輸出されるみかん。

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2012年8月22日、18年にわたる交渉を経て、ロシアが世界貿易機関(WTO)に正式加盟した。ロシアの加盟によりWTO加盟国・地域の貿易額は世界全体の97%をカバーすることになる。中国・毎日経済新聞が伝えた。

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中国とロシアの貿易も新たなステージに突入する。環球市場集団(グローバル・マーケット・グループ)の魏涛(ウェイ・タオ)マーケティング・ディレクターは、「欧米市場に比べロシア市場は空白が多く、許容性が高いため、様々な商品の市場を見つけ出すことができる」と語った。

2011年、中国からロシアへの輸出は31.4%増加し、主要輸出国のうち最大の伸び幅を見せた。中ロは昨年6月、2015年までに中ロの貿易額を1000億ドル(約8兆円)、2020年には2000億ドル(約16兆円)にするという目標で合意している。

従来、中国製品をロシアに輸出するには複雑な通関手続きを回避するために輸入代理業者を通じた「グレー通関」と呼ばれる手続きを経ることが多かった。輸出コストを抑えることができる一方、違法行為として扱われ、現地勢力による脅迫にさらされるリスクもあった。

2000年にロシア進出した中国ブランドの波司登も、正規の輸出によるコスト高のために競争力をそがれ、ロシア市場での地位確立に苦戦してきた。WTO加盟による通関手続の透明化がロシアの市場環境の成熟を後押しするとみられているが、グレー通関に比較してコストが高くなり、価格競争力に影響するという見方もある。

魏氏は「中国のメーカーは、ブランディングやマーケティング戦略などによって中国製品の競争力を強化し続ける必要がある」と指摘している。だが、今回のロシアの加盟は、ロシアをはじめとする新興市場が中国製品にとっての「宝島」になる可能性を示している。

WTOとロシアの経済発展省によると、全品目の平均関税率は現在の10%から7.8%に引き下げられ、農産品の平均関税率は13.2%から10.8%、工業製品は9.5%から7.3%に引き下げられる。

また、関税分類品目のうち3分の1以上は加盟日に引き下げられ、4分の1が3年以内に目標税率まで引き下げられる。食肉、自動車、航空機などは7〜8年かけて引き下げられるが、一部の肉類に関しては引き続き輸入割当制度が適用される。

中国商務部・国際貿易経済合作研究院国際市場研究部の白明(バイ・ミン)副主任は「優れた重化学工業の製造システムを有するロシアは、豊富なエネルギー資源も相まって、数年は世界貿易での順位を上げていくだろう」とコメントしている。

一方で、ロシアの経済総量はそれほど大きくなく、WTO加盟で世界経済の勢力図を揺るがすほどのインパクトはないという分析もある。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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