人民網日本語版 2018年8月23日(木) 5時20分
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日中平和友好条約の締結から今年で40年になる。40年前の条約締結時と比べて情勢は大きく変化した。写真は盧溝橋資料陳列館。
日中平和友好条約の締結から今年で40年になる。40年前の条約締結時と比べて情勢は大きく変化した。世界は多極化の動きを加速している。中国は急速に発展してきたし、日本も政治モデルの転換に力を入れている。日中関係の古い均衡は打破され、新たな均衡は未形成で、現在移行とすり合せの時期にある。(文:王泰平・中国国際問題研究基金会研究員、元大使。北京日報掲載)
現在、日中関係は正しい軌道に戻ったものの、歴史、台湾、領土、東シナ海の国境画定など構造的摩擦は依然存在し、その解決には大変高度な政治的な知恵と誠意を要する。相手国の正しい位置付け、戦略面の相互信頼の構築など深いレベルの問題にも、なお時間を要する。この観点から見て、日中両国にとって今後何年かはチャンスとリスクが併存する時期、日中関係の前途を決定する極めて重要な時期であり、敏感な時期でもある。
今後は積極的に日本を誘導して、両国首脳間の重要な共通認識の実行に努力し、日中関係の良好な発展の勢いを保ち、両国関係の長期的で健全かつ安定した発展を促進し続け、再び大きな曲折や逆戻りが生じないようにすべきだ。重要なのは、双方が共に両国関係の大きな方向性をしっかりと把握し、移行とすり合せの時期の関係を理性的に見て、慎重に扱うことだ。長期的・戦略的観点から、建設的姿勢で共通点を多く探るべきだ。争いがあり、すぐには解決の難しい敏感な問題については、「小異を残して大同につく」精神で、時間をかけて協議し、的確・有効にコントロールすることができる。こうした問題のために国家関係の正常な発展に影響が生じることがあってはならない。
また、日中関係に影響を与える最大の外的要素は米国の東アジア政策だ。米国の東アジアにおける戦略目標は終始一貫している。つまりアジアにおける自らの絶対の覇権的地位を維持し、これに挑戦する大国がアジアに出現することは認めないというものだ。1970、80年代、日本が世界第2の経済大国になると、米国は矛先を日本に向けて圧力を加えた。21世紀に入ると米国は中国を主要な対戦相手と見なした。オバマ政権は米日同盟を強化した。これは1つには日本の力を借りて、急速に影響力を拡大する中国との均衡を図るため、もう1つには日中両国を互いに競争させ、消耗させて、漁夫の利を得るためだ。トランプ政権の対中政策も日中関係への影響は避けられない。一体どのような影響を生じるのかが注視される。
いかなる意味における日米協力も日中の友好関係と中国の安全保障を妨げるべきでないということを指摘しておかなければならない。日米中3者関係において、二カ国同盟によって残る一カ国を抑え込む、または自らの戦略的企てを達成するために離間を煽る政策を講じるのは、時代後れであり、してはならないことだ。対抗からは誰も利益を得られないからだ。日本の基本外交政策の選択は日米同盟関係と日中友好関係を同時に矛盾なく進められるものであるべきであり、両者を矛盾と見なすものであるべきではない。もし日本が戦略的観点から対米関係と対中関係を安定的に扱うことができれば、日米関係の安定に資するだけでなく、日中関係の安定にも資する。(提供/人民網日本語版・編集/NA)
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