2012年8月9日、北朝鮮・金正恩（キム・ジョンウン）第1書記の朝鮮人民軍部隊視察に同行した李雪主（リ・ソルジュ）夫人が持っていたバッグがフランスの高級ブランド「クリスチャン・ディオール」だと指摘され、物議を醸している。シンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。

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北朝鮮では台風と大雨の影響で食糧危機が深刻化していると伝えられている。そんな中、李夫人が高級ブランドのバッグを持って部隊の視察に同行した、と韓国メディアが指摘。これを知った韓国世論は「国民の生活を無視した行為」と批判の声を上げている。

北朝鮮の朝鮮中央通信は、金第1書記が6日、李夫人を伴って朝鮮人民軍第552軍部隊所属の区分隊を視察したと報じた。それによると、金第1書記は「軍人たちの思想と精神状態は非常に良い。どこにも侵入される隙は見当たらない」「これこそが先軍文化の良いところだ」などと述べ、満足した様子だった。李夫人が部隊視察に同行したのはこれが初めてとされている。

2人が並んで座りながら芸術サークルの公演を観賞する写真も公開された。韓国メディアは李夫人の椅子の端に置かれた黒いバッグに注目。これが「クリスチャン・ディオール」のもので、韓国では180万ウォン（約12万5000円）で売られているタイプだと報じた。

これに対し、韓国世論は賛否両論を展開している。7月に行われた「牡丹峰楽団」の公演でディズニーキャラクターが登場したことに続く「改革開放」に向けたシグナルだと好意的に見る向きもあったが、「飢えに苦しむ国民を無視した行為」との批判が大半を占めている。（翻訳・編集/NN）