小学生の夏休み“海外遊学”の実態、無意味なカジノ体験やショッピングに奔走する教師―中国

Record China    2012年7月22日(日) 5時42分

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19日、中国では長い夏休みシーズンを利用して子供を海外に遊学させ、見聞を広めてもらいたいと考える親が増えているという。中国が経済的に豊かになったことを如実に反映しているこの現象だが、“少々行きすぎ”のケースも散見される。写真はラスベガス。

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2012年7月19日、中国では長い夏休みシーズンを利用して子供を海外に遊学させ、見聞を広めてもらいたいと考える親が増えているという。中国が経済的に豊かになったことを如実に反映しているこの現象だが、“少々行きすぎ”のケースも散見される。北京晩報は、地元北京市の小学校が主催するトンデモナイ海外ツアーの実情をレポートした。

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子どもを市内の名門小学校に通わせている易(イー)さん。彼女の子供は学内の楽隊に所属しており、毎年夏休みになると海外へ演奏旅行に駆り出される。しかし、今年の米国旅行についての説明会に出席した時、易さんはその内容に疑問を禁じ得なかった。旅費は10日間で3万元(約37万円)。別途、米国内での飛行機移動やビザ申請代がかかる。まずはサンフランシスコでストリート演奏を行い、その後は市内観光。そしてなぜか、ラスベガスへ飛ぶ。ここで多くの保護者が「ラスベガスで何をするのか?」と疑問の声を上げた。学校側の説明は「児童専用に解放されるカジノがある」とのこと。カジノ遊びが果たして情操教育につながるものか?不可解である。また、記事中では北京からニューヨークにやって来た小学生の一団が、郊外のアウトレットモールで地べたに座って集団でハンバーガーをほおばり、その間に教師たちがブランド店でのショッピングざんまいを楽しんでいたという目撃談も紹介されている。

ある教育関係のサイトがおよそ1000人を対象に行ったアンケート調査では、およそ半数がこうした類いの「海外遊学に反対」と回答した。その理由として、42%が「ただ遊ぶだけで学ぶことがない」、24%が「費用が高い」、19%が「帯同する教師が何も教えない、ただの観光」と答えている。

この夏休み、民間のエージェントを通じ子どもを海外遊学させようと考えている李(リー)さんの説明では、「民間企業のツアーを利用すれば学校が組織する旅行よりもはるかに安く、内容が充実している」という。李さんの子供が参加するのは米・フロリダに3週間滞在するプログラム。午前中は語学などの授業、午後は校外学習で警察や市場などを見学する。滞在先は現地の一般家庭で、週末のみディズニーワールドなどの娯楽が組み込まれている。費用は3週間で3万元。前出の演奏旅行は10日間で同じ金額だから、いかに内容が充実して安いかが分かるだろう。(翻訳・編集/愛玉)

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