安倍政権が急いだ「カジノ法」、中国では「中国人をカモにする気だ」との見方も

Record China    2018年7月30日(月) 10時50分

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中国メディアの参考消息は29日、安倍政権が成立させた「カジノ法」について「多くの議論を排除して賭博場を開設、狙いは中国人観光客」と題する記事を発表した。

中国メディアの参考消息は29日、安倍政権がカジノを含む統合型リゾートの整備を推進するための「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(IR実施法)を成立させたことについて、「多くの議論を排除して賭博場を開設、狙いは中国人観光客」と題する記事を発表した。

記事は冒頭で、同法については反対意見も根強く、朝日新聞は「数の力だけによって強行採決した」と批判したと論じた。また、同法について制限は設けられているが日本における賭博を合法化するものと紹介した。

さらに、同法を成立させた安倍首相の思惑は、2020年の東京五輪以降の経済成長の支えを作ることと主張。立憲民主党、国民民主党、共産党、自由党、社民党など多くの野党が猛烈に反対し、読売新聞の世論調査でも、ギャンブル依存症を心配するなどで回答者の62%が同法に反対していたと紹介した。

記事は、同法が日本人のカジノ立ち入りに制限や入場料が設けられているにもかかわらず、外国人には適用されないと指摘。さらに、日本を訪れる外国人客のうち最も多いのは中国人であり、外国人客全体の4分の1を占めていると紹介。免税店を訪れる外国人客で最も多いのも中国人として、日本の経営者にとって中国人観光客は絶対に軽視できない存在になったと論じて、同法の大きな狙いは中国人から利益を得ることとの見方を示した。

ただし、同法のもたらす経済効果についてはさまざまな議論があり、同法において日本は「胴元ではなく客」とも表現し、安倍政権が強引に成立させたこと自体が「ばくち」だと論じた。

日本人の場合、国外において、その国で「合法」とされる賭博行為をしても法により罰せられることはない。自国民の国外における行為が、国内法の適用対象となる考えを「属人主義」と呼ぶが、日本では刑法第3条が、殺人、傷害、放火、誘拐、詐欺、私文書偽造、業務上横領などを自国民に対する「属人主義」の適用対象としている一方で、賭博については適用対象に指定していないからだ。

一方、中国では自国内だけでなく、自国民が国外で賭博行為を行った場合にも法による処罰の対象とされている。実際には「ザル法化」しており、中国人客が国外でカジノに行くケースも多いが、過去には国外で賭博を行った共産党員が処罰の対象になったこともある。(翻訳・編集/如月隼人

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