Record China 2018年7月27日(金) 15時50分
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江蘇省連雲港市で、女性が自宅で食事を作ろうとエビを洗っていた際に尾の部分のとげを指に刺したことが原因で感染症にかかり、治療開始から10日後に死亡する事例が発生した。
江蘇省メディアの揚子晩報は25日、同省連雲港市で最近になり、女性が自宅で食事を作ろうとエビを洗っていた際に尾の部分のとげを指に刺したことが原因で感染症にかかり死亡する事例が発生したと伝えた。
女性は60代で、自宅でエビを洗っていた際に尾の部分のとげが右手中指に刺さった。やや痛みを感じたが大したことはないと思い、そのまま調理を続けた。次の日になり、右手中指が腫れて痛みも強くなったが、女性はまだ気にしていなかった。さらに2日後に両足が腫れて皮膚の下の広い面積に水膨れや内出血によるあざができた。発熱もひどかったという。
女性は家族の勧めで雲港市第一人民医院(病院)で診察を受けたが、その時点で感染症のショック状態になっており、臓器の多数が機能不全になっていると分かった。女性はただちに集中治療室に収容されることになった。同病院は外部の専門医師も招いて治療方針についての会議を開いた。会議では女性はビブリオ・バルニフィカスに感染したとみられるとの意見が了承された。女性は同病院で手厚い治療を受けたが10日後に死亡した。
ビブリオ・バルニフィカスは沿岸近くの海水や海泥、そこに生息する魚介類に広く分布する。ヒトには経口または創傷感染して、感染性胃腸炎や重篤な敗血症などを起こす場合がある。経口感染の場合には、夏期に海産物を生食したことが原因の場合が多い。血液に入って全身感染した場合は、50%~70%が死亡するとされる。そのためビブリオ・バルニフィカスは「人食いバクテリア」のひとつとされる。
ビブリオ・バルニフィカス感染症の発生はそれほど多くなく、江蘇省におけるこれまでの症例も10件未満という。連雲港市第一人民医院救急科の王言理主任医師は、海鮮食品を恐れる必要はなく、調理の際や、生食を控えるなどの注意をすればよいと説明。ただし、海で作業をする人や潮干狩りなどをする人は、手袋や長靴を着用するなどで防護するべきと述べた。
海の生き物のとげなどに刺された場合にはすぐに病院で診察を受けるべきで、皮膚に水疱や内出血による紫色のあざが出現した時点ではすでに、細胞の大量壊死(えし)が始まっているので、治療は非常に困難な状況になっているという。(翻訳・編集/如月隼人)
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