Record China 2018年7月22日(日) 10時10分
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米中貿易戦争をめぐり、中国国営メディアは「米の圧力強化のたくらみは『ザルで水をくむ』のと変わらない」と論評。「中国はさまざまな措置で総合的に反撃する」と一歩も引かない構えを見せている。写真は天安門広場。
2018年7月20日、報復関税の応酬など米国と中国の間で激しさを増す一方の貿易戦争。中国国営メディアは「米の圧力強化のたくらみは『ザルで水をくむ』のと変わらない」と論評し、「中国は既に十分な対応準備を済ませている。さまざまな措置で総合的に反撃する」と一歩も引かない構えを見せている。
中国国営新華社通信は米国が11日、新たに2000億ドル(22兆円)相当の中国製品への追加関税リストを公表したことに対し、「中国は厳正に抗議する」と反発。「強圧的かつ即決的な手段で相手に服従を迫るという米国のやり方は空振りに終わるだろう」と述べている。
記事は「引き金を最初に引いたのは米国であり、中国は不本意ながらも応戦に迫られた。中国の反撃は国際道義的な『正当防衛』であり、貿易覇権主義に対する断固たる反撃であることを見識のある人はみな理解している」と言及。「盗人が他人を盗人呼ばわりするような論理は、そもそも道義を失しており、自身を損なうばかりか世界をも巻き添えにする」と非難している。
続いて「貿易戦争の被害は既に現れ始め、米国の政府や企業もそれを実感している」と説明。「340億ドル(3兆7400億円)相当の中国製品へ追加関税が発動された6日、米国は『関税適用除外』政策を打ち出し、貿易戦争で傷付くかもしれない米国企業に便宜を図った。短期的には企業を助けることになるかもしれないが、失った市場を取り戻すことはできない」「この道理は政府よりも企業のほうがはっきり理解している」などとしている。
具体的には「米大手電気自動車(EV)メーカーのテスラは米政府が2000億ドル相当の中国製品への追加関税リストを公表する前日、上海市の臨港地区に巨大工場を建設すると発表した。米シカゴ市のエマニュエル市長も11日、大型経済貿易代表団を率いて訪中し、中国と貿易投資協力を協議した」と例示。「これらの事実は、米政府は海外からの輸入製品を阻止できるが、企業の海外進出を阻止することはできないこと証明している」と論じている。
その上で「強圧的、即決的な手段で中国に服従を迫るたくらみは、『ザルで水をくむ』のと変わらない」と指摘。「それはかならず徒労に終わる」と強調している。
さらに「中国のことわざで『兵来将擋、水来土屯』(兵が攻めてくれば将が防ぎ、大水が出れば土でふさぐ)というように、中国は既に十分な対応準備を済ませており、断固とした反撃措置を取り、量的または質的な手段を含むさまざまな措置をもって総合的に反撃する」と力説。「中国は自由貿易と多国間貿易体制を引き続き支持し、各国と共に貿易覇権主義に断固として反対していく」と、改めて主張している。(編集/日向)
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