中国で「ペット経済」が爆発的成長、2兆円規模の市場に―中国メディア

人民網日本語版    2018年7月18日(水) 14時10分

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ここ数年、中国でもイヌやネコをペットとして飼う人がかなり増えた。そして、家の中で「家族」の一員としてイヌやネコを飼う家庭も増えた。そのため、ペット関連の消費も爆発的に伸びている。資料写真。

ここ数年、中国でもイヌやネコをペットとして飼う人がかなり増えた。そして、家の中で「家族」の一員としてイヌやネコを飼う家庭も増えた。そのため、ペット関連の消費も爆発的に伸びている。中央テレビ網が伝えた。

統計によると、2017年、中国では全体の17%を占める5912万世帯がペットを飼っている。そして、中国のペット市場も1340億元(約2兆2512億円)規模に達している。

■ペット関連の消費が爆発的成長

北京の繁華街である三里屯は、若者が集まり、ファッションや流行のランドマークとなっている。そして、そこで最近、ペット関連のショップが続々とオープンしている。猫カフェのほか、ペットのシャンプーをしてくれる店、トリミングショップ、ペット専用プール、さらに各種ペット用品を販売するペットショップなどがある。三里屯は最先端のファッションの街であるため、家賃は非常に高いことで知られるが、ペット関連のビジネスで利益を上げることはできるのだろうか?ターゲットとなっているのはどのような消費者なのだろう?

生活サービスプラットフォーム・美団や口コミサイト・大衆点評の統計によると、過去一年、中国でペットを飼っている人の平均支出額は6436元(約10万8100円)で、うち、ネコよりイヌに対する消費額の方が1689元(約2万8400円)多かった。また、ペット関連の商品に対する消費額の方が、ペット関連のサービスより3384元(約5万6800円)多かった。

上海で来場者が最も多いショッピングセンターで、3カ月間開催されたペット関連のイベントは、おしゃれな若い女性に大人気となった。創造性に富むその会場で、女性たちは写真を撮ったり、遊んだりして、何時間もそこで過ごすという。

一番人気の小屋の中には、大きなネコのおもちゃなどのネコ用品が置かれ、そこに入ると自分がネコになったような気分になり、ネコの視点を体験することができる。新しい発想の娯楽であるそのネコ空間を展示したのは、ペット用品業界で起業した男性・馬文飛(マー・ウェンフェイ)さん(29)で、若者に人気のイベントに出店することで、自社商品の知名度向上を図っている。馬さんは大学時代、現代劇を専門に学んだものの、ネコや家具デザインが好きだったことから、ペット業界で起業することにしたという。ここ3年、ユニークなペット関連の商品90種類以上を発案して製作し、阿里巴巴(アリババ)系のECプラットフォームでの売上高は3000万元(約5億円)に達している。最も多い時で、90店舗以上が馬さんの会社の商品を取り扱っているという。

ショッピングサイト・淘宝の統計によると、17年、ECプラットフォームにおけるペット業界の成長率は25%に達した。ペット関連商品の中で人気なのは、ペットフード、ペットのおやつ、ペット用品、ペットの薬などだ。うち、ペットのおもちゃや服、掃除用品、ペット用品などには、爆発的ヒットとなった商品がある。

■動物医療が大人気に

統計によると、ペット市場を細分化して最も人気なのはペットフード・ペット用品(50%)で、以下、ペットの医療系サービス(23%)、ペットの販売(12%)、ペットのシャンプー系サービス(11%)と続く。多くのペットが、多くの人にとって「家族の一員」となっており、ペットの「健康」に気を配る人も増加している。17年、動物医療市場はすでに280億元(約4704億円)規模に達した。

中国農業大学ペット病院は、北京の協和病院のように難病治療を得意としており、なかなか予約が取れないため、「ペットの協和病院」と呼ばれている。

過去5年、同病院の診察件数は毎年15%のペースで増加し、17年にはその数が7万7000件以上に達した。

■最後のお別れにも需要

一つの産業が爆発的に成長すると、一連の関連産業の成長も促す。「ペット経済イノベーション産業報告」は、ここ数年のペット専用の葬儀業に言及しており、北京、上海などでは、ペットの墓地も登場し、2000~5000元(約3万3600~8万4000円)で取引されている。中国には現在、ペットが3000万匹おり、毎年そのうちの10%が死ぬとすると、ペット専用の墓地の市場は10億元(約168億円)規模以上となる。この数字の背後には、大きな商機があるだけでなく、十数年の時を共にしたペットを最後までしっかりと見送るという、文明の進歩もある。

呉●(ウー・トン、●は丹へんに彡)さんの「仕事場」は自宅の前にある喫茶店。そこで毎日、インターネットを使って客と連絡を取ったり、商品設計をしたりしている。

呉さんは14年に仕事を辞めて起業し、ペットの骨壺をデザインするようになった。大学の時にデザインを学んだ呉さんは、自分のアイデアに基づいてペットの骨壺をデザインし、ネット上で販売してみたところ、大人気になった。そして、顧客一人ひとりの「物語」を自身の公式SNSアカウントに几帳面に記録している。また、骨壺を買った顧客のペットに番号を付けており、その数はすでに2000番にまで達した。その他、墓石や装飾品、ネックレスなどの関連商品の開発も試みている。一人で経営している淘宝のショップの売り上げは毎月10万元(約168万円)に達している。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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