中国の詰め込み式教育システム、今後の中国経済発展の障害に―米誌

Record China    2012年6月28日(木) 15時45分

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25日、米誌は中国の発展を推し進めてきた詰め込み式教育システムが新たな発展を阻害する可能性があると指摘した。写真は重慶での大学入試の様子。

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2012年6月25日、米誌アトランティック(電子版)は中国の発展を推し進めてきた詰め込み式教育システムが新たな発展を阻害する可能性があると指摘した。27日付で環球時報が伝えた。

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中国では毎年6月7日が大学入試の初日に当たる。街角では工事が中断され、自動車の運転手はクラクションを控えるなど、日常の喧騒が一変する。大学入試の結果が、希望の大学へ入学できるかどうかだけでなく、受験生の今後の人生を決定することにもなるからである。

毎年数百万人が競い合う大学入試は中国発展の象徴でもある。中国の大学入試システムは、学生が伝統的な数学や工学技術などを吸収するには優れており、中国がここまで発展する必要条件でもあった。しかし、経済学者たちは中国が今後継続して発展していくには企業家精神や創造力が必要であり、そのためには生涯の運命を決定してしまう現在の大学入試システムがふさわしくないことを理解している。

中国政府指導者層も教育を受けた人々が起業することを望んでいるのであり、工場や欧米企業の中国駐在事務所で働くことを望んでいるのではない。さらに、彼らが創業した中国企業の製品や中国ブランドが国内外市場で販売されることや、海外で中国映画が歓迎されることを望んでいる。しかし、中国の教育システムは次世代の若いパワーを阻害しているかのようである。

中国の詰め込み式教育システムの是非については、長きにわたって議論されてきた。この教育システムの前では、突出した考えや能力を持つ学生や伝統的な考えに従わない学生たちは苦境に直面する。学生の評価は大学入試の点数によってのみ決定され、趣味やその他の能力は大学入試の点数に加算されない。そのため、学生はサッカーをやったり学生会に参加するよりも、化学の問題を解くことに時間を割くようになる。

最近発表されたある報告では、昨年起業した中国の大学卒業生はわずか1.6%に過ぎなかった。その多くがネットショップや飲食店の開業にとどまっており、アップルフェイスブックのレベルにははるかに及んでいないのが現状だ。

中国政府が現在努力している輸出依存型経済から内需主導型経済への転換や、製品組立型から製品設計型経済への移行には、まだ相当長い期間が必要となるだろう。(翻訳・編集/HA)

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