Record China 2012年5月18日(金) 7時8分
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15日、米経済学者が過去20年間の中国人の収入と幸福感に関するさまざまな研究報告を分析。その結果、急速な経済発展の陰で生活に満足感を得ていない中国人が多いことが判明した。写真は浙江省で働く労働者。
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2012年5月15日、米国科学アカデミー発行の機関誌・米国科学アカデミー紀要は、中国人の幸福感に関する経済学者の分析結果を掲載した。16日付で環球時報が伝えた。
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南カリフォルニア大学のリチャード・イースタリン教授は過去20年間の中国人の所得水準と幸福度に関する調査データを分析した。「中国人の平均消費額は20数年間で4倍に増加したが、生活の満足度が上がったことを示すデータはない」と指摘。「総体的に見ると、富裕層は過去に比べて少しは生活を楽しんでいるようだ。中間所得層の幸福感には著しい変化が見られるが、低所得層の満足度はかえって大幅に下降している」と述べた。
この分析について、ドイツの南ドイツ新聞は「金銭が幸福を運んでくるなら中国人はいつも笑っているはずなのだが、彼らは笑っていない」と記述。同じくドイツの日刊紙・ベルトは「国が豊かになっても、底辺で生きる人々はその豊かさを享受していない」と述べている。イースタリン教授はこれまでに東欧やロシアでも同様の調査を実施しており、「GDP(国内総生産)から判断した経済の成長の下で、失業率上昇と社会保障ネットワークの消失が同時に起こった場合、これらが人々の幸福感に与える衝撃は極めて大きい」と説明。「飢える心配のなくなった人間の幸福とは、自由に学べ、病気になれば病院に行き、年老いたら介護され、仕事と収入が保障されることだ」と述べ、社会保障ネットワークの重要性を説いた。
米紙ロサンゼルス・タイムズは中国の某大学教授の「人は今年の給料が昨年より上がったからといって必ずしも喜ぶとは限らないが、自分の給料が友人よりも上だと分かると必ず喜ぶ」という言葉を引用。他人と比較することで得られる中国人独特の幸福感を紹介した。(翻訳・編集/本郷)
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