Record China 2012年5月11日(金) 18時39分
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8日、「一人っ子政策」を実施する中国では、たった1人のわが子を亡くして途方に暮れる親が大勢いる。写真は江蘇省南京市の子どもたち。
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2012年5月8日、手塩にかけて育てたわが子を亡くした親の悲しみは筆舌に尽くし難い。ましてやそれがたった1人の子どもだったら…。中国紙・広州日報は、ある日突然大事なわが子を奪われた親たちの悲痛な叫びを特集した。
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ご存じの通り、中国では夫婦1組につき原則として子供を1人しか持てない「一人っ子政策」を実施している。だが、万が一、妻の妊娠可能な年齢を過ぎてから不慮の事故などで子どもを亡くした場合、その悲しみや苦しみは計り知れない。やっとわが子を大学に入れ、あとは卒業、就職、そして結婚、孫の誕生…と楽しい老後が待っていたはずなのに。社会保障制度が十分でない中国では老後はわが子に頼るのが一般的だが、その頼みの綱がいなくなったら誰が面倒を見てくれるのかといった不安も募る。
わが子を亡くした悲しみを夫婦で共有し、助け合って生きていければまだよい。だが、夫があまりのつらさに耐えきれず家を出て行ってしまった、夫が病気になり早々にこの世を去ってしまった、などさらに悲惨な状況に追い込まれる母親も多い。老人ホームに入っても、周りはみな子や孫が頻繁に面会に来てくれる。そんな姿を横目にため息をつきながら、人生最後の時間をただ静かに過ごすだけ―。
では、大事な一人っ子を亡くした親は中国全土に一体、どれほど存在するのか?中国にはそれに関する統計がないため、同紙記者が独自に概算してみた。国家統計局によると、2011年時点の総人口は13億4735万人。2009年に実施した調査によると、そのうち15〜19歳の割合は7.17%、20〜24歳は7.52%、25〜29歳は6.48%だった。
では、一人っ子が占める割合はどうか。国防大学の劉明福(リウ・ミンフー)教授によると、人民解放軍で一人っ子が占める割合は70%、作戦部隊だけでみると80%を超える。この割合を基にすると、15〜30歳の一人っ子は少なくとも1億9000万人に上る計算になる。
一方の死亡率だが、中国衛生部が発表した「2010中国衛生統計年鑑」によると、15〜30歳は10万人当たり40人。つまり、毎年この年代の一人っ子の約7万6000人が亡くなり、それと同じ数の家庭が悲しみのどん底に突き落とされたことになる。
記事で紹介された、ある父親が住む江蘇省太倉県では総人口71万7200人に対し、一人っ子を亡くした親は115組。この割合で計算すると、中国全土で実に100万組以上の親が大事な一人っ子を亡くして途方に暮れている計算になる。(翻訳・編集/NN)
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