Record China 2012年4月16日(月) 12時24分
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10日、まともな治療を受けるためには「心付け」の金銭を医師に渡さなければならない中国の医療現場を、米シアトル・タイムズ紙は記事のなかで「資本主義的」と指摘した。写真は「当院では心付けを受け取りません」と掲示している南京の病院。
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2012年4月10日、米紙シアトル・タイムズは「心付け:社会主義中国の資本主義医療」と題したコラム記事を掲載した。11日付で環球時報(電子版)が伝えた。
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最近、北京の病院に招かれた米国人整形外科医と話をした。「中国の公立病院の医療水準は一流だが、奇妙な点がいくつかある」という。外科医のための喫煙室があることや、医師のほとんどが男性で、看護士は女性ばかりなこと、病院内の至る所に「紅包(心付け)禁止」の貼り紙があることだ。「中国ではお金さえあれば最高の医療を受けることができる。とても資本主義的だ」と同医師。中国の病院の正式な入院費用は決して高くない。だが北京の病院では、一流の医師に執刀を頼めば手術1回につき最低800ドル(約6万5000円)の「心付け」が必要。大腿骨骨折の手術なら8000ドル(約65万円)、大腿骨と脛骨の接続手術ならば2万ドル(約162万円)が相場だ。
この整形外科医が驚いたのは、中国人の所得水準からすれば目の玉が飛び出るほど高額な「心付け」を患者たちが当然のように医師に渡していることだ。多くの中国人が収入の半分を貯めて捻出(ねんしゅつ)するが、それでも足りなければ友人や会社から借金してでも渡す。さらに病院と製薬会社の癒着がひどく、医師は不必要な投薬や検査、手術を患者に施している。その結果、貧しい患者は私財を売り払い、あちこちから借金をし、その子供たちは進学をあきらめることになる。
北京や上海、広州といった大都市には米企業が出資した私立病院が存在するが、そこではすべての医療費が公開されている。整形外科医が北京で知り合った医師たちは口をそろえて「私立病院で働くよりも、ガッポリもうかる公立病院で働きたい」と話していたという。(翻訳・編集/本郷)
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