人民網日本語版 2018年5月15日(火) 21時50分
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中国民用航空局西南地区管理局が発表した情報によると、四川航空3U8633便が14日、重慶からラサに向かう途中、操縦室右側のフロントガラスが破裂し、脱落した。
中国民用航空局西南地区管理局が発表した情報によると、四川航空3U8633便が14日、重慶からラサに向かう途中、操縦室右側のフロントガラスが破裂し、脱落した。乗務員は緊急降下した後、7時46分に成都双流空港に無事着陸した。今回の事故原因と今後の調査内容について、軍事コメンテーターで航空知識教育作家の田晨(ティエン・チェン)氏が独占インタビューに応じた。科技日報が伝えた。
同便の劉伝健(リウ・チュワンジエン)機長はインタビューに対し、「当時はまったく何の予兆もなく、バンという大きな音と共に、右座席に座る副操縦士の体が半分外に吸い出されていた」と話した。
劉氏の意見と同様、田氏は今回の事故は、「ハドソン川の奇跡」のチェズレイ機長というよりも、1990年のブリティッシュ・エアウェイズ5390便の不時着事故に似ていると指摘し、「ブリティッシュ・エアウェイズの事故は高度5300メートルで発生したが、四川航空の今回の事件はさらに難易度が高かった。同機は1万メートル弱の高空を時速800キロほどで飛行していた。自動運転が使用できなくなり、マイナス50−60度の低温及び強い気流の影響を受けながら操縦し、着陸を成し遂げた難しさは、これまでの類似した事故をはるかに上回っている」とした。
そして田氏は、「当時の航路を調べたが、太陽に向き合う形で飛行していたはずだ。上述した数々の困難を乗り越え、手動操作で十数分をかけ高度3000メートルまで降下するのは、並々ならぬこと。高空は酸素が薄く、機内の酸素供給も十数分しか維持できないため、操縦士は出来る限り早く高度を下げる必要があった」とした。
中国民用航空局の調査チームは、四川航空の調査に取り掛かっており、その調査の流れについて田氏は、「まずは当時の乗務員に対する事情聴取が行われ、その後ブラックボックスを分析することになる」と紹介。
そして、「ブラックボックスの飛行管理データには、操縦士と管制塔の対話の記録から航空機の操作の過程や動きの状況などが含まれ、スイッチを一つ動かしただけでも記録される。そして最後に航空機メンテナンス記録を取り出すことになる。この記録は事故後に緊急保管されており、点検担当者の仕事の流れ、メンテナンス材料の耐用期間などが含まれる」とした。
事故原因については発表を待つ必要があるが、田氏によると、ブリティッシュ・エアウェイズ5390便の不時着事故は最終的に、点検担当者の人為的なミスが原因とされたとし、「当時確認された事故原因は、点検担当者のマニュアル及びフローの不遵守だった。ガラスを取り付ける際に、規定より小さく、細い80本以上のボルトを使用していたことから、ガラスが効果的に固定されなかった。飛行中の機内の圧力は外部を上回り、高度が上昇するに伴いその差はますます大きくなる。5390便の事故は、航空機が一定の高度まで上がり、ガラスがボルトによって効果的に固定されなくなり、引き抜かれたことにより生じた」としている。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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