<特集>ハッピー・チャイニーズ・ニュー・イヤー「恋人レンタルサービス」(1)

Record China    2007年2月23日(金) 17時8分

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中国正月6日目を迎えた広州市新白雲空港。

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2007年2月23日、中国正月6日目を迎えた広東省広州市。Uターンラッシュが始まった新白雲空港で、雑踏のなかにたたずむ1組のカップルがいた。ためらいながら荷物を手にした2人は、互いに別れの挨拶を交わした。そして、さみしげな笑顔を見せ手を振った女性に、男性は1000元(約15000円)が入った赤い封筒を渡し、想いを振り切るかのように背を向けた…。

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空港を出ようと歩き出した男性の名は、汪(ワン)さん。今年32歳になる汪さんは、東北地方ハルビン市出身だが、現在は仕事の関係で広州市に住んでいる。1998年4月に大学を卒業し、友人とともに広州市の企業に就職した。そして2001年に退職、独立して自らソフト開発会社を設立した。

サラリーマン時代の汪さんは、起業に備えるため、給料が通常の3倍となる正月期間はずっと働いていた。社長となってからも、従業員に休みを与えるため自分が働かねばならず、年末年始は忙しく過ごしていた。しかし今年は、海外で生活中のいとこが帰省し結婚式を挙げるため、広州に来て初めて帰省することを決意したのである。

しかし汪さんには、仕事以外にもうひとつ、家に帰れない事情があった。「32歳になっても恋人がいない」ため、両親に合わせる顔がなかったのだ。いつも母親には電話口で、「あなたは長男だから、はやく結婚して! お父さんに怒られるわよ」ときつく言われていた汪さん。家に帰れば、家族はもちろん親戚や友人からも結婚についてあれこれ聞かれるだろう。そんな状況を想像するだけで、汪さんにとって里帰りはとても気が重いものになっていた。過去に知人が紹介してくれた女性は何人かいたが、好きになった人は1人もいなかった。

そんな汪さんはある日、たまたま目にしたインターネットの記事を読み、大興奮した。それは、「バレンタインデー、恋人レンタルサービス」の紹介記事だった。「期間限定のレンタル恋人」は、おしゃべりをしたり、食事をしたりと充実したサービス内容で、内容に合わせて料金設定がされていた。なんとスペシャルサービスとして、「キス」も用意されている。

「ここで彼女をレンタルして、お正月に家に連れて帰ろう!」、汪さんはその思いつきに、すっかり舞い上がっていた。(編集・饒波 貴子)

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