在日中国人女性にDV被害者が多い理由は?―中国メディア

Record China    2012年3月29日(木) 22時22分

拡大

22日、国際結婚した中国人と日本人のカップルで、中国人の妻が日本人の夫から暴力を受けるケースは珍しくない。関連統計データによると、日本人男性と結婚した後、家庭内暴力の被害を受ける中国人女性はかなりの数に上る。写真は08年11月、海南省海口市で撮影。

(1 / 3 枚)

2012年3月22日、国際結婚した中国人と日本人のカップルで、中国人の妻が日本人の夫から暴力を受けるケースは珍しくない。関連統計データによると、日本人男性と結婚した後、家庭内暴力(DV)によって被害を受ける中国人女性はかなりの数に上る。21日付の日本華字紙・日本新華僑報網に掲載された蒋豊(ジアン・フォン)編集長によるコラムは、「甘い家庭生活を夢見て日本にやってきた中国人女性は、なぜ日本人夫から暴力を受けるのか」をテーマに、経済面での依存、文化面での衝突、法律面での不利が、その主な原因ではないかと指摘している。人民網日本語版が伝えた。

その他の写真

コラムの主な内容は以下の通り。

中国人妻の整頓した部屋に日本人夫は満足しなかった。そんな理由だけで、妻は9時間も手足を縛られて拘束され、不幸にも死亡した―東京で先日、このような死亡事件が発生し、多くの中国人女性が日本でDVの被害者となっている悲惨な現状の一例が露呈された。

日中の国際結婚カップルで、中国人妻が日本人夫から家庭内暴力を受けているケースは、特に珍しくはない。関連統計データによると、中国人女性が日本人の夫から家庭内暴力を受ける割合は37.3%に達した。この原因には、経済面での依存、文化面での衝突、法律面での不利にあるのではないか。

最初に、経済上の依存について。中国人妻が経済面で日本人夫に頼っていることは、DVを受ける原因の一つとなり得る。日本では、経済的に自立していない専業主婦の女性がまだまだ多い。在日中国人女性は、言葉や技能上の問題から正社員の職を得ることは難しく、家庭で夫を支え育児に専念することになり、経済的には完全に日本人夫に依存する形となる。不景気になるにつれて、日本人男性を襲う仕事上のプレッシャーも大きくなり、多くの日本人夫は中国人妻を「仕事の憂さを晴らす」対象としてしまう。このほど殺害された張華(ジャン・ホア)さんは結婚以来、外で働いたことはなく、典型的な専業主婦だった。

次に、文化面での衝突について。日本には男尊女卑思想が今もなお根強い。一方、中国では新中国の誕生以来、女性は社会において“天の半分”を担ってきた。男女平等に対する中国人女性の意識は日本人女性よりはるかに強く、彼女らに日本人女性と同様、夫に服従することを求めるのは確かに難しい。このような違いから、多くの日本人夫は中国人妻を「女性らしさに欠ける」と感じ、中国人妻の方は日本人夫が「亭主関白」だと感じてしまう。この問題がうまく解決されないままでいると、日本人男性は暴力という手段に出ることがある。これもまた、在日中国人女性がDVの被害者となりやすい主因のひとつとなっている。

最後に、法律面での不利がある。今のところ、在日中国人に対する日本政府の対応姿勢は「管理」が主体で、その権利を守る法律法規は存在しない。さらに、中国人が絡む事件が発生した場合は司法機関の法律執行力が不足していることから、在日中国人女性はDVを受けても法的な後ろ盾が無く、泣き寝入りするケースが多い。昨年11月、DVを受けたある中国人女性が日本の警察に助けを求めたが、警察側は事実調査に乗り出すよりも前に、彼女の在留資格を調べる始末だった。そして、彼女の在留資格が期限切れだと分かるや否や、彼女を収容すると同時に、帯同した子供を児童保護施設に引き渡した。このような現状のもと、多くの中国人妻は日本人夫から暴力を受けても、黙って耐えるしかない。

日本政府は数年前より国際化推進を繰り返し強調し、日本の魅力を海外にアピールしてきた。それが功を奏し、日本を訪れて親日家となる外国人も増えた。しかし、日本に住む外国人女性の合法的な権利さえも十分に保護されない情況において、何をもって日本の魅力と言うのか。在日中国人女性の立場から見ると、鉄を打とうにも、その鉄がまだ硬すぎて打てないのが日本の現状だ。しかし、そのような状況でも、日本に来た以上は日本社会に積極的に溶け込み、経済的自立を実現し、不法な権利侵害を受けた場合は中国人団体など各方面に支援を求めるべきだ。決して泣き寝入りしてはならない。(編集/愛玉)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携