Record China 2018年4月15日(日) 8時50分
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GDP世界1位と2位がぶつかる米中の貿易戦争。両国とも今のところ強気の構えだ。中国メディアは1980年代から90年代にかけての日米貿易摩擦に言及。「中国の底力は当時の日本よりも強大」と強調している。写真は米ドルと中国人民元。
2018年4月13日、GDP(国内総生産)世界1位、2位がぶつかる米国と中国の貿易戦争。両国とも今のところ強気の構えで、一歩も引く様子を見せていない。中国メディアは1980年代から90年代にかけての日米貿易摩擦に言及。「中国の底力は当時の日本よりも強大」と強調している。
日米貿易摩擦について、中国共産党中央委員会機関紙・人民日報の電子版は香港紙の記事を引用し、「当時の日本は世界第2位のエコノミーに躍進し、米国のグローバル経済における『一強』状態に挑むようになった」と指摘。「米国は『通商法301条』に基づく調査をたびたび発動して武器にし、日本に貿易構造の改善を絶えず要求し続けてきた」と振り返った。
1985年に日本のNECが米国企業を上回り、世界トップになった半導体に関しては「日本は86年に『日米半導体協定』を結び、輸出を自主的に制限することと日本市場で海外メーカー製半導体を受け入れることを承諾した」と説明。「日本のこうした対応は米日間で貿易戦争が勃発するのを避けるためだったが、結果的に日本の半導体産業が没落する原因の一つになったとみなされている」と分析している。
自動車も同様。「米国は95年、日本の高級車13車種に100%の関税を課すと一方的に宣言。また301条調査の発動をにおわせ、日本車の米国市場進出を阻み、結果的に日本メーカーは海外生産の割合などについての自主計画を策定・実施して、事態を収めることになった」と述べている。
記事は「これまでの『実績』から、米国は今回、『301条調査の亡霊』を復活させて、かつて日本を攻撃した手段を用いて、中国の勃興発展を押さえ込もうとしているとの見方が広がっている」と解説。同時に「歴史というものは常に単純に繰り返されるとは限らない」と力説し、日本の勃興発展が押さえ込まれた原因として次の3点を挙げている。
第一は「敗戦国としてのバランスの差」。「日本は第2次世界大戦の敗戦国であり、平和条約の下では軍隊を持つことができず、日本の安全保障は米国頼みとなっている。力量の非対称性という状況から、日本は米国との貿易をめぐる要求をのまざるを得なかった」とみている。
第二は「経済力」。「今の中国のGDPの米国に対する比率は、80年代の日本を上回り、中国の成長ペースは日本よりも速く、中国は2030年には経済で米国を追い抜く可能性が高い。そのため中米交渉で中国はより大きなパワーを発揮できる」と誇示している。
第三は「貿易に依存した経済」。「中国経済は国内消費が主導するモデルへと徐々にモデル転換を遂げており、輸出に過度に依存することはなくなり、貿易戦争の打撃によりしっかりと耐えることができるといえる」としている。
その上で「今日の中米貿易戦争はかつての日米貿易戦争よりもかなり複雑なものになるのは確実」としながらも、「中国は必ず当時の日本よりもきっぱりとした強い立場を守り抜くだろう」と自信をのぞかせている。(編集/日向)
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