人民網日本語版 2018年4月11日(水) 16時20分
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米国が発動した貿易摩擦が依然として続いており、その影響が中国だけでなく、他の国にも及んでいる。
米国が発動した貿易摩擦が依然として続いており、その影響が中国だけでなく、他の国にも及んでいる。中国新聞社が伝えた。
これまでずっと「オープン」を売りにしてきた米国は今、なぜ一連の保護貿易措置を講じ、他の国の発展を阻もうとしているのだろう?
中国商務部研究院国際市場研究所の白明(バイ・ミン)副所長は、「これまで米国が貿易の自由化を強調してきたのは強い競争力を持っていたからで、貿易の自由化を提唱することで自国にさらなる利益をもたらすことができ、自国の利益にマッチしていた。しかし、今は世界の産業分業の構造が明らかに変化し、米国の世界における競争力が衰退している。そして、多くの国の経済発展が米国に近づいている」と分析している。
中国商務部国際貿易経済協力研究院地域経済協力研究センターの張建平(ジャン・ジエンピン)センター長は、「中国のハイエンド製造業が急速に発展し、米国はいらだっている。中国は世界貿易機関(WTO)の枠組み下で急速に発展しており、米国は中国の一部のハイテク産業がすでに自分たちと競争できるレベルに達していると考えている。例えば、電子情報通信設備の分野では、中国の対米輸出の割合が非常に高くなっている」との見方を示す。
米国通商代表部(USTR)が「通商法301条」に基づく調査を踏まえて発表した、中国製品への追加関税リストを見ると、そのことがよく分かる。同リストは、航空・宇宙、医薬、通信などハイテク産業がメインで、中国にとって経済競争力を高める上で重要な業界ばかりだ。2011年以降、中国は欧州連合(EU)加盟国を超えて、世界で最も主要なハイテク産出国となり、16年の時点で、中国のハイテク産出規模が世界全体に占める割合は32%と、EU加盟国を12ポイント上回った。
白副所長によると、米国の苛立ちは以下の2点に表れている。
まず、国民の支持を得るために、選挙にとって重要な時期になると、「貿易不均衡」であると声を高くする。白副所長は、「米国は自国の失業問題の本当の理由に目を向けていない。その主な理由は、過度な消費、テクノロジーの進歩により、一部の雇用が減っていることなどだ。米国がその原因を完全に中国に擦り付けるというのは不合理で、不公平」と強調する。
次に、中国の製造業の発展ロードマップ「メイド・イン・チャイナ2025」などに焦点を絞り、ハイエンド製造業の分野で、他の国に問題が出るようにしている。ハイエンド製造業、例えば、航空・宇宙、人工知能、新エネルギー自動車などの分野で、米国は最先端技術を誇り、世界を牽引している。そして、巨大な利益を得ており、米国は他の国にその利益を分配することを望んでいない。
中国マクロ経済研究院産業経済・技術経済研究所の黄漢権(ホアン・ハンチュエン)所長は、「中国の産業体系に打撃を与えようとする米国のもくろみは成功しないだろう。なぜなら、中国の産業の規模、科学技術の実力、体制の優位性が、中国の産業が安定して継続的に高度化する後ろ盾となっているからだ」と指摘する。
張センター長は、「米国の間違った貿易政策は共倒れしかもたらさない。どの措置も、大きな代価を払うことになる。追加関税措置は、貿易障壁を高くし、貿易コストの上昇につながる。また、世界のサプライチェーンやバリューチェーンを乱し、世界経済の発展に一層大きな悪影響を及ぼすだろう」と指摘する。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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