2012年2月13日、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「“内地人”は『成金』と『礼儀知らずの観光客』だけだというべきではない」と題した記事を掲載した。16日付で環球時報が伝えた。以下はその内容。

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香港では中国本土出身者のことを「内地人」と呼ぶ。筆者は香港に住み始めて半年、その前にも観光客として何度も訪れたことがあるが、どうしてもこの呼び方は不愉快だし、戸惑いを感じる。

「内地人」には2つの意味が含まれているように思う。1つは「香港に来て一気に数千元も派手に使う成金」、そしてもう1つは「地下鉄で物を食べたり、大声でしゃべったりする礼儀知らずの観光客」だ。

だが、これが「内地人」のすべてなのか？筆者や中国本土の同級生たちはこの2つのどちらにも属していない。標準語を話したり、食べ物の習慣が少し違ったりする以外、香港のクラスメートと大きな違いはないと思う。

筆者は違う価値観や社会制度を体験してみたかった。中国を客観的に見てみたかったので、貯金のほぼ全額をはたいて香港に来た。決まりは守るし、広東語も勉強している。だから、「中国本土人は醜いイナゴ」広告を見た時、どんな気持ちになったか分かるだろうか？

物事には常に二面性があると思う。確かに、謙虚で礼儀正しく、きちんと教育を受けた人が好ましいと誰もが思うに違いない。だが、粗野で礼儀知らずの観光客だってしょっちゅう見かける。それは香港だけでなく、北京や中国の他の都市でも同じだ。

中国本土の人々の社会的行動の変革は、経済発展のスピードと比べると遅れ気味ではある。すべてを正すには時間が必要だ。そのためには差別や隔離ではなく、コミュニケーションや教育が欠かせない。極端な態度で抗議したり、嫌ったりするのは逆効果でしかない。

どうか、すべての「内地人」に同じレッテルを張るのは止めていただきたい。人に尊重されたければ、まずは自分から相手を尊重すべきではないだろうか。（翻訳・編集/NN）