小売産業が5年ぶりダブル増加、背後に新小売の後押し―中国

人民網日本語版    2018年3月26日(月) 15時30分

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「新小売(ニューリテール)元年」と呼ばれた2017年には、中国の小売産業が回復を続け、5年ぶりに営業利益と利益のダブル増加を達成した。写真は中国の無人スーパー。

「新小売(ニューリテール)元年」と呼ばれた2017年には、中国の小売産業が回復を続け、5年ぶりに営業利益と利益のダブル増加を達成した。商務部がまとめたデータによると、全国重点モニタリング対象の小売企業2700社は売り上げ増加率と収益力がともに伸びを示し、営業利益は前年比8%増加して、増加率は同6.5ポイント上昇し、利益は同7.1%増加して、増加率は同11ポイント上昇した。中国新聞網が伝えた。

世界のリアルビジネスには2つの全く異なる発展局面が表れている。米国小売大手のウォルマートやベストバイなどが店舗を次々に閉鎖するという局面。その一方で、新小売の原動力により中国小売産業が持続的な回復ぶりをみせるという局面だ。

海外の分析機関FGRTがまとめた統計では、17年に米国の主要小売企業が発表した店舗閉鎖計画の対象は6985店に上り、同229%増加した。別の分析機関ビジネスインサイダーの分析では、昨年は米国の小売ブランドの店舗8000店以上が閉鎖され、うち半分はブランドの破産や企業の倒産が原因だった。

阿里巴巴(アリババ)集団のジャック・マー馬雲)会長は16年、投資家にあてた書簡の冒頭に、「これからの30年間はオンラインとオフラインと物流データ供給チェーンが融合した新小売時代になる。これから、アリババは新小売のインフラ提供を通じて、新小売の変革をリードしていく」と記した。

米国にはアマゾンのようなEC大手はあるが、アマゾンの自社営業モデルには実店舗を擁する小売産業へのサポート効果は何もない。だがアリババが牽引する新小売の変革は、中国の小売産業を世界の小売産業に育てるという学ぶべき価値のある新しいモデルになりつつある。

アリババが育てようとしている新小売のモデル事業「盒馬鮮生」は、オンラインとオフラインの一体化、店から3キロメートル圏内なら30分で配達、生鮮食品とその他の食品とレストランを集めて一体化させたモデルなどを新たに打ち出し、消費者から人気を集めている。公開された情報によると、ペプシコーラグローバル取締役会のインドラ・ヌーイ社長、コカ・コーラのジェイムズ・クインシーグローバル最高経営責任者(CEO)、スターバックスのハワード・シュルツ会長ら世界の第一級ブランドの責任者が相次いで中国を訪れて盒馬鮮生を視察し、ここから「新小売」のヒントを得ているという。

100年の歴史がある米小売産業業界紙「プログレッシブ・グローサー・マガジン」は、「米国の伝統ある小売企業はいずれも、外から支援の手が差し伸べられて、各企業のデジタルモデル転換を支えることに期待を寄せている」との見方を示す。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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