留学生の不法就労が相次ぐ日本、いったい何が起きている?―中国メディア

Record China    2018年3月10日(土) 21時0分

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8日、人民網は、日本で留学生の不法就労が相次いでいる理由について分析した。資料写真。

2018年3月8日、人民網は、日本で留学生の不法就労が相次いでいる理由について分析した。

記事は最近、日本の人気ラーメン店「一蘭」で、中国人などの留学生を週28時間の上限を超えて働かせたなどとして、同社の社長や労務担当責任者らが書類送検されたことを紹介。日本メディアがその背景について分析したことを伝えた。

記事によると「日本国内でアルバイトとして働く留学生の数は増加し続けており、厚生労働省によると昨年10月末時点で、国内で働く留学生は約26万人に達し、3年間で倍増した」という。

しかし、「昨年1〜6月、約4600人の外国人が不法に就労したとして退去強制処分を受けている」と紹介。「外国人の労働問題に詳しい関西学院大の労働経済学の井口泰教授によると『大都市圏の人手不足と、日本語学校の集中が結びついた』ためだ」と伝えた。

記事によると、井口教授は「08年に政府が公表した留学生30万人計画を背景として、大都市圏では東南アジアからの留学生を狙った日本語学校が急増し、その多くは渡航費などを含めて借金をして来日しており、アルバイトで稼ぐことを目的とした人が多い」と分析している。

だが、井口教授は「日本で1日働けば現地での数カ月分の給料を稼げると言われて来るが、実際には授業料や生活費で手元にはわずかしか残らない」と指摘した。

また、「これらの留学生は借金返済のために少しでも多く働きたいし、大都市圏のサービス業は人手不足に悩んでいて、利害が一致する」と分析。「そのため出入国管理法違反事件が次々と発生している」とした。記事は例として、「17年に関西を拠点とする大手スーパーや串カツチェーン店などが、それぞれ罰金30万〜100万円の判決を受けた」ことも紹介している。

記事によると、こうした事件では、会社だけでなく留学生も逮捕や書類送検されているという。井口教授は、「こうした事件は本人へのダメージも大きい。留学生は借金を前提とした教育ビジネスに巻き込まれることもある。こうした留学制度については根本から見直すべきだ」と述べたという。(翻訳・編集/山中)

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