Record China 2019年10月24日(木) 9時20分
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21日、中国メディアの海外網は、日本や韓国のメディアの報道などを引用し、「韓国人観光客減少に焦った日本の観光業界が、観光客の『多角化』を模索している」と伝えた。
2019年10月21日、中国メディアの海外網は、日本や韓国のメディアの報道などを引用し、「韓国人観光客減少に焦った日本の観光業界が、観光客の『多角化』を模索している」と伝えた。
記事が引用した韓国メディア・中央日報(日本語版)の報道によると、日本政府は日韓関係の悪化による韓国人の訪日観光客激減について、「韓国人観光客に依存する構造自体が問題」として、「日韓関係の回復を待つよりも、観光客の多角化を促している」という。日本政府観光局(JNTO)企画総室の金子正志総室長は、9月25日の会見で、韓国人訪日客の激減が訪日客数全体を大きく押し下げている現状について、中国やフィリピン、ベトナムなどの東南アジアや、オーストラリアや欧米諸国からの訪日客数の増加率が10%を超えている点に触れ、「一つの市場に頼っていると影響が大きく出る」「たこ足打法にして、どこの市場で何が起きても滑らないように、足腰を強くすることが重要だ」と話したという。
記事によると、韓国人訪日客の減少は長期化の様子を見せているという。長崎県対馬市の場合、「年間約40万人の韓国人観光客が90%(前年比、9月基準)も減少し、九州地方の一部のホテルや旅館、ゴルフ場が倒産の危機にひんしている」という。韓国のシンクタンク・現代経済研究院が8月に発表した「危機的状況の韓日旅行がもたらす経済損失とその啓示」と題するレポートでは、「訪日韓国人観光客が80%減少すれば、日本の国内総生産(GDP)が0.1%下がり、日本の観光業界の損失は韓国の2倍になる」「韓国人訪日観光客は2020年までに81.7%減少し、1998年水準の9億7000万ドル(約1030億円)まで落ち込む」とされている。
記事が引用した読売新聞や朝日新聞の報道によると、北海道は3000万円の緊急対策予算を組み、中国の旅行サイトに北海道旅行専用ページを新設し、新規航空路線誘致などの活動を始めた。また鳥取県は、韓国便の運航中止が7月から続いていることを受けて、中国の航空会社・上海吉祥航空にアプローチし、来年1月からの上海・米子間の定期便就航にこぎつけたという。鹿児島県は、300万円の補正予算を組んで、SNSなどの発信力がある台湾人を旅行に招待するなどして、台湾人観光客の誘致事業をしているという。大分県は、中国のオンライン旅行会社と協定を結んで、新たな客層の取り込みにも力を入れており、中国上海で開催する現地旅行相談会を、当初の予定から前倒しして10月に開催し、11月には英国、12月にはオーストラリアでも相談会を開くという。
記事は最後に、長崎県対馬市が日本の国内旅行客誘致に活路を見いだそうとしていることを紹介。長崎県と対馬市は11月から、日本国内旅行客を対象に宿泊料を3000円割引するクーポンを発行しているという。関係者は朝日新聞の取材に対し、「韓国人観光客をターゲットにしてきた営業を日本人観光客向けに変えるには、施設の改善や補修に多くの資金がかかって難しいが、まずは日本のお客様に来てもらいたい」とコメントしたという。(翻訳・編集/原邦之)
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