2018年2月15日、平昌五輪のショートトラック女子500メートル銅メダリストのキム・ブタン選手（カナダ、23）のSNSが韓国ネットユーザーらからの書き込みで炎上した問題で、「ネットユーザーに鉄ついが下されることになりそうだ」と韓国・オーセンが報じた。

記事によると、江原（カンウォン）地方警察庁のサイバー捜査隊は同日、ブタン選手のSNSやホームページに悪質な書き込みをしたネットユーザーの捜査を行っていると明かした。警察は現在、関連コメントを入手して分析しており、数回にわたって不安をあおる内容を書き込んだ容疑者1人について、情報通信網利用促進および情報保護などに関する法律違反の疑いで取り調べを行っているという。

ブタン選手は今月13日の夜、江陵（カンヌン）アイスアリーナで開かれた平昌五輪のショートトラック女子500メートルの決勝において4位でゴール。しかしビデオ判定の結果、2位だった韓国のチェ・ミンジョン選手が失格となり、3位に繰り上がっていた。レースでは、チェ選手が追い抜く際にリードしていたブタン選手と接触していたことから、一部ファンから「ブタン選手が先にチェ選手に手を出しており、これに対する懲戒を受けさせるべき」との主張が上がっていた。

警察関係者は「平昌オリンピック・パラリンピック開催に向け、サイバーテロやサイバー名誉毀損（きそん）、インターネット詐欺などサイバー犯罪行為を24時間体制でモニタリングしている」と説明。「成熟したネットマナーをお願いしたい」と話している。

この様子はカナダメディアでも報じられ、CBCは授賞式で銅メダルを首にかけたブタン選手が泣き崩れた姿に遺憾の意を示したとされる。

この報道に、韓国のネット上では「審判も問題だけど、悪質な書き込みも問題」「わざわざ個人のSNSにまで非難コメントを書く必要ある？」と非難コメントが続出、「（悪質な書き込みをした）みんなを取り調べるべき。国の恥」「これを機に悪質ユーザーを確実に処罰してほしい」と厳罰を望む声も多く上がった。

一方で「ショートトラックは反則行為が多いスポーツの1つ。実力以外の小細工が多過ぎ」「スポーツというより運」など、コメントの内容は競技自体にも及んでいる。

しかし、依然としてブタン選手に厳しい目を向けるユーザーもいるようで「ブタン選手は手癖が悪い。警戒すべき」「捜査までする必要ある？民主主義国家なのに自分の意見も言えないの？ブタン選手も失格になるべきだった」などのコメントも寄せられた。（翻訳・編集/松村）