Record China 2018年5月1日(火) 8時10分
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日本が生産専念型の「モノづくり」から、体験を重視する「コトづくり」へとシフトしつつある、と中国国営メディアが報道。訪日外国人にも同様の変化が見られると論評している。写真は日本の建物。
2018年4月27日、日本が生産専念型の「モノづくり」から、体験を重視する「コトづくり」へとシフトしつつある、と中国国営メディアが報じている。日本人の消費趣向が物質的欲求の充足からサービスの享受へと徐々に移行していると分析。訪日外国人にも同様の変化が見られると論評している。
中国国営新華社通信の電子版は東京特派員発で「生産専念から体験重視へ―日本の製造業が時代の変化に対応」との記事を掲載。最近の日本社会の動向について考察している。
この中ではまず、「日本では第2次世界大戦後、各家庭がこぞって冷蔵庫・洗濯機・白黒テレビの『三種の神器』を求めるブームが起こった」と説明。「高度経済成長期にはカラーテレビ・エアコン・自動車が新たな人気商品となった。人々は当時、商品や機能的価値を備えたサービスの消費に重点を置いていた」と伝えた。
しかし、「これらの商品が十分に普及した今では、消費者は機能的価値だけの商品への関心を失いつつある。大手広告代理店であるジェイアール東日本企画の調査では、全体の52.1%が『家の中にはものがあふれており、これ以上家財を増やしたくない』と考えている」と報道。「物欲が消えつつある一方、人々が経験や体験を重視する度合いは高まり続けている」としている。
さらに市場調査会社の調査によると、全年齢層で「商品を所有するより体験するほうがより重要と考える人の数が、そう思わない人の数を大きく上回った」と強調。「50歳以下では『お金があるより時間があるほうがよい』と考える人が『そう思わない人』より多かった」と述べている。
こうした状況を背景に、経験や体験を提供するサービスの人気が高まっている」と解説。「プロの指導の下、結婚指輪を自分で作る▽食材を購入する時に、店で開催される料理教室に参加する▽レストランで魚料理を食べる時にまず魚を釣り、その魚の調理を料理人に頼むなどだ」と例示している。
記事は「日本の消費者だけでなく、訪日外国人の消費趣向にも同様の変化が見られる」とも言及。「観光庁が発表した訪日外国人消費動向調査によると、2016年第4四半期の訪日外国人のうち、リピーターは61.6%に上り、うち14.3%は訪日回数が10回以上となっている」と紹介した。
その上で「大量のリピーターが訪日する目的はもはや『爆買い』ではない。温泉や着物・茶道体験、美術館・博物館巡り、日本の伝統芸能である歌舞伎鑑賞など、彼らはより豊かな体験を求めている」と指摘。「国内の人々や訪日客の消費における価値観の全体的な変化に伴い、日本企業はこれまでの生産に専念するというやり方を改める必要性に迫られている」と結んでいる。(編集/日向)
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