Record China 2011年11月19日(土) 8時22分
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18日、韓佐民(ハン・ズオミン)元駐大阪副総領事は中国紙への寄稿で、日本が「価値観外交」を推進しても、必ず失敗すると論じた。写真は昨年5月、上海万博の東南アジア諸国連合館。
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2011年11月18日、中国共産党機関紙・人民日報系の国際情報紙・環球時報は、韓佐民(ハン・ズオミン)元駐大阪副総領事の寄稿「『価値観外交』を推進しても、日本は必ず失敗する」を掲載した。以下はその内容。
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ここ数年、日本の外交は大揺れだ。数年前は「自由と繁栄の弧」を謳っていたのが、少し前には「東アジア共同体」を打ち出し、野田佳彦政権では再び「価値観外交」に戻っている。だが、良く見てみると、今の「価値観外交」は「繁栄の弧」を欠いた「自由の弧」外交だといえる。
北東アジア地域は冷戦の後始末が完全に終わっていない。冷戦の足掛かりだった日本がこうした状況下でとる外交政策は必然的に「冷戦思考」が基になる。例えば、「自由の弧」は「価値観」が異なる国家に対し包囲網を構築することで、「繁栄の弧」は経済面で中国など新興国の発展がもたらす利益を享受することである。米国のアジア回帰という大きな後ろ盾があるからこそ、日本も「価値観外交」を展開できるのだろう。
だが、東南アジア諸国連合(ASEAN)は体制も宗教も価値観も異なる連合体だ。そこに「価値観外交」を無理やりねじ込めば、違いを尊重しながら共通点を探るという姿勢は保てなくなり、矛盾や分裂が生じてしまう。ASEANは戦場と化すだろう。海外市場の力を借りて経済を復興させたい日本にとっても不利になる。
中国にとっても、「包囲」「規制」「制裁」は全く珍しいことではない。新中国はこうした環境の中で成長してきたのだ。特に80年代末はひどかった。当時、日本でも中国が「崩壊する」「分裂する」といった論調が目立っていた。だが、日本の政治家はすぐにこれが中国だけでなく日本にも不利になることに気付いた。だからこそ、西側国家の中で最初に対中制裁を解き、最初に首脳が訪中した大国となったのだ。
復活を遂げたい日本が早急にやるべきことは、東アジア地域を一体化させ自国経済を復興させること。「価値観外交」など推進している場合ではない。冷戦終結後、米国、中国、日本の力の差は変化した。こうした状況でも日本は「東アジア共同体」構想を再び掲げず、「価値観外交」を積極的に推進するとは。
2007年に「自由と繁栄の弧」を掲げた時、これに懐疑的な日本の著名人が「絵に描いた餅。慌てて食べる前になぜ食べる必要があるのかを考えるべきだ」だと言った。この言葉を懸命に「価値観外交」を展開する日本に贈る。良く考えてほしい。(翻訳・編集/NN)
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