中国が発展を続けるために注意すべき10のテーマ―モルガン・スタンレー

Record China    2011年7月14日(木) 4時16分

拡大

12日、モルガン・スタンレー アジアの非常勤会長、スティーブン・ローチ氏は、中国が発展を続けるために注意すべき10のテーマについて指摘した。

(1 / 4 枚)

2011年7月12日、モルガン・スタンレー アジアの非常勤会長スティーブン・ローチ氏は、中国が発展を続けるために注意すべき10のテーマについて指摘した。財経国家週刊が伝えた。10のテーマの概要は以下の通り。

その他の写真

1.戦略:過去に中国が成功を収めてきた製造業のモデルは、資源の消耗・環境問題・収入格差拡大などの問題を抱えているため、成長の重点を消費主導型に変更しなければならない。

2.調整:中国の短期利率は低すぎるため、高めに誘導する必要がある。

3.金融:経済活性化のためには、企業と金融市場の活性化がカギとなる。中国は金融インフラを底上げしなければならない。さもなければ消費主導型の成長モデルへの転換が遅れる可能性がある。

4.貯蓄:利率の自由化が特に重要であり、これは国民が長年にわたって渇望してきた個人収入の著しい増加をもたらし、やがて内需拡大につながるだろう。

5.都市化:中国では都市人口の平均収入は農村人口の平均収入の約3.5倍になっている。つまり、都市化の推進が国民1人当たりの所得水準を大幅に引き上げ、購買力を大きく押し上げる。従って、都市化をさらに推進する政策がより重要となる。

6.消費:個人消費が中国のGDPに占める割合は37%に過ぎない。就業機会の増大、給与水準の向上および社会保障システムの拡大によって、2015年にはこれを5%押し上げる可能性がある。

7.サービス業:サービス業が中国のGDPに占める割合は43%。世界平均をはるかに下回っている。サービス業における労働集約型・資源節約型・環境保護型の発展モデルは、中国の次の発展フェーズにちって必要なものばかりである。

8.外資:中国に対する外資の投資戦略は対製造業から対サービス業へと転換していくだろう。サービス業が生み出す就業機会は、製造業や建設業よりもはるかに大きい。今後、中国経済がサービス業へ軸足を移せば、経済成長率が6〜7%に落ちたとしても、これまでと同等の就業機会を創造できることを意味している。

9.教育:中国の成人の識字率は約95%に達し、また、毎年150万人の大学卒業生(理工系)を生んでいる。中国は現在インテリジェンス型経済へとゆっくりと歩んでいる状態であり、教育分野での努力を維持していかなければならない。

10.イノベーション:中国は2015年までに、研究開発費のGDPに占める割合を2.2%に高めることを目標としている。この割合は02年の約2倍に当たる。第12次5カ年計画(十二五)では、イノベーションを基礎とした、省エネやバイオテクノロジー・再生可能エネルギー・代替燃料を使用した自動車産業などを含めた「戦略的新興産業」を新たな目標に掲げている。現在これらの産業がGDPに占める割合は3%程度に過ぎないが、20年までにこれを15%まで高める目標を立てている。(翻訳・編集/HA)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携