Record China 2011年1月11日(火) 13時29分
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10日、中国誌・瞭望新聞週刊は、中国現代国際関係研究院の日本問題専門家の寄稿「良好な中日関係実現のための選択」を掲載した。写真は6日、中国国家海洋局北海分局に編入された海洋監視船「中国海監15」と「中国海監23」。
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2011年1月10日、中国誌・瞭望新聞週刊は、中国現代国際関係研究院の日本問題専門家、樊小菊(ファン・シャオジュー)博士の寄稿「良好な中日関係実現のための選択」を掲載した。以下はその内容。
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10年の日中関係は9月に発生した尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件を発端に05年以来の冷え込みを見せ、両国首脳の会見やハイレベル交流に影響が及んだほか、双方の国民感情が急速に悪化。これにより、両国関係の脆弱性と敏感性が露呈した形となった。では、11年はどうすれば良好な関係が築けるのか?それには複数の障害を乗り越える必要がある。
まずは、衝突事件の余波。漁船船長を逮捕・拘束したことで日本は日中国交正常化の際に交わした「この問題には触れない」との約束を破り、双方の信頼関係を大きく傷つけた。そればかりか、事件をきっかけに尖閣諸島周辺の警備を強化し、12月に改訂した新「防衛計画の大綱」では「中国の周辺海域での活動活発化が地域と国際社会に懸念を及ぼしている」との認識が示され、西南諸島の防衛強化を決定した。
これは08年に両国の首脳会談で合意した「戦略的互恵関係」の包括的推進に関する日中共同声明に違反している。日本のこうした対中強硬姿勢が双方の信頼回復を困難にしているのだ。また、日本の政局と戦略の不安定さが増していることも問題だろう。民主党政権が誕生した直後は米国との対等な関係を目指し、「東アジア共同体」などの対外政策を主張していたが、いずれも途中で挫折。今は、日米同盟の強化が柱となっている。
そして、双方の国民感情もそう簡単には改善しそうもない。「毒ギョーザ事件」の犯人が昨年3月に逮捕されたことは本来であれば両国関係にプラスの作用をもたらすはずだったが、同じ時期に中国海軍の艦載ヘリコプターが海上自衛隊の護衛艦に異常接近した事件が起き、それを日本メディアが大げさに書きたてたことで、日本国内に「中国海軍脅威論」が吹き荒れた。
その最中に起きた漁船衝突事件で「中国脅威論」はさらに激化した。10年末の世論調査で「中国は信じられない」と回答した人は前年の65%から一気に87%にまで増加。中国も同様で「日本は信じられない」人は前年の63%から79%に増えた。こうした反省を踏まえ、12年の国交正常化40周年に向け、両国がともに手を携え、健全で安定した関係を築いていくことが必要だろう。(翻訳・編集/NN)
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