2010年12月20日、韓国の排他的経済水域（EEZ）で違法操業していた中国漁船が韓国の警備艦に体当たりして転覆した事件について、英フィナンシャル・タイムズの中国語版ウェブサイトは「朝鮮半島情勢はさらなる悪化が懸念される」と報じた。

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事件が起きたのは18日。韓国西部の黄海で中国漁船約50隻が違法操業しているところに近づいた韓国の警備艦にそのうちの1隻が故意に体当たりした。他の漁船を逃がすためとみられるが、体当たりした漁船は沈没した。韓国側が公表したビデオには、素手や鉄パイプを振りかざして抵抗する姿も映っている。救助された中国漁民のうち1人が死亡、韓国当局が8人を拘束した。行方不明の1人については警備船6隻とヘリコプター2機を投入して捜索したが、発見には至っていない。

記事は、緊迫する朝鮮半島情勢の緩和をはかるため、米国を始めとする国際社会が中国に仲介役を促していた矢先だけに、「これで中韓関係も悪化するかもしれない」と失望感をあらわにした。中国では事件について一切報じられていないが、漁民が死亡したニュースはネット上で瞬く間に広まり、「中国は他の国を尊重しているのに、他の国はなぜ中国を尊重しない？」「韓国人は死んでほしい」など、多くのユーザーが怒りのコメントを寄せている。

韓国当局は20日から、中国漁船の違法操業に対する特別取り締まりを実施するとしている。（翻訳・編集/NN）