施設が知的障害者をヤミ工場に身売り?奴隷労働が近隣住民からの通報で発覚―新疆ウイグル自治区

Record China    2010年12月14日(火) 13時7分

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13日、中国国営メディアが、新疆ウイグル自治区トクスン県で知的障害者を奴隷のように働かせているレンガ工場の様子をレポートした。写真は中国メディアが作成した知的障害者の強制労働の実態を説明した図。

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2010年12月13日、中国国営新華社通信(電子版)は、新疆ウイグル自治区トクスン県で知的障害者を奴隷のように働かせているレンガ工場の様子をレポートした。

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記事によると、同紙が工場の存在を知ったのは近隣の住民からの通報。住民らはこの工場経営者が知的障害者を牛馬のように働かせ、犬と同じ食べ物を与え、全くの無給で強制労働させている姿を数年にわたって見てきたが、あまりの惨状に見て見ぬふりができなくなったという。

近くの別の工場経営者によると、この辺りの工場は通常10月から3月までは操業を停止するが、この工場は年中無休。相場では作業員に1日少なくとも150元(約1800円)の報酬が支払われるが、この工場では1銭も支払われていない様子だという。

記者が現場に到着すると、そこにはマスクもせず粉塵にまみれながら働く知的障害者の姿があった。掛け声以外の話し声はなく、動作は驚くほど遅い。12時ごろから夕方5時ごろまで様子を見ていたが、昼食を取った気配はなかった。

翌11日、記者が経営者の妻に話を聞いたところによると、工場では8人の知的障害者が働いているが、いずれも四川省渠県の知的障害者施設から生活能力のない知的障害者の自立を促す目的で、正規に派遣されたものだという。労働契約も交わし、報酬も毎月300元(約3700円)を施設側に振り込んでいる。工場側は08年5月に5人を派遣してもらう代わりに計9000元(約11万円)を施設側に支払っていた。

記者はこの日、食堂や作業員宿舎も取材したが、驚いたことに食堂には犬も出入りしており、作業員用に作られたラーメンの鍋に犬も顔を突っ込んで食べていた。シャワー施設もあったが「作業員たちが入りたがらない」、マスクも常備しているが「作業員たちがしたがらない」と説明された。

記者が「最も意志の疎通がスムーズだった」という40歳の王力(ワン・リー)さんによると、工場につれて来られてからの2年間で2度脱走を試みたがいずれも見つかり、ひどい体罰を受けた。2年間1度もシャワーに入っていないという。

記者は地元の派出所に事情を説明したが、正規の労働契約を結んで雇用している以上、口出し出来ないとの答えだった。施設側にも電話取材を試みたが誰も電話に出なかったという。(翻訳・編集/NN)

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