自動車の普及が中国で新ビジネスの契機に=郊外大型店やドライブスルーの展開進む―米紙

Record China    2010年10月9日(土) 20時38分

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7日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル中国語版は、「モータリゼーションの到来が中国で新たなビジネスチャンスを生み出している」と報じた。写真はマクドナルドのドライブスルー店舗。

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2010年10月7日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル中国語版は、「モータリゼーションの到来が中国で新たなビジネスチャンスを生み出している」と報じた。

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中国工業情報化部によると、中国の09年の新車販売台数は前年比46%増の1360万台で、20年には車両保有台数が2億台を超えると予想している。

中国の中産階級の多くがマイカーを所有し始めたことによって、小売業態にも大きな変化が表れる。従来、自転車や徒歩、公共交通機関で行っていた買い物スタイルが大きく変化することが予想されるからだ。米コンサル大手マッキンゼー・アンド・カンパニーの調査によると、中国人の日用品購入回数は10年で週平均0.5回。前年の同0.6回よりも少なくなっているにもかかわらず、購入額は逆に31%上昇している。

また、仏カルフールや米ホーム・デポなどの大手小売店は、地価の高い市中心地区を避けて郊外に大型店舗を展開し始めている。マッキンゼー・アジア・コンシューマーセンターの責任者は「日用品のメーカーや小売店は、小規模、単一商品の生産・販売戦略を変えざるを得ないだろう」と予測する。マイカーで買い物に来ることによって、“ダース買い”など一度にたくさんの商品を購入するスタイルに変化するからだ。

ファストフード大手のマクドナルドは現在、中国国内にドライブスルー型店舗を105カ所展開しているが、今後3年以内に新たに300店舗を新規オープンさせる計画だという。

日用品売り場などを併設するガソリンスタンドも増加している。中国の石油大手シノペック(中国石化)が経営するガソリンスタンド9万5000店のうち15%が、ワインや洗剤などの販売スペースを設置しており、今年上半期(1−6月)だけで、昨年の2倍以上に当たる26億4000万元(約367億5000万円)の売り上げを上げている。

また、マイカーを利用した近郊への小旅行もブームになっており、これによってホテル、ラジオ広告などの分野でも新たなビジネスチャンスが生まれている。世界的なホテルに関するデータ提供会社STR Globalによると、今年上半期、中国のホテル業界の稼働率は昨年比21%上昇した。

中国内に40都市132店舗のホテルを展開している英インターコンチネンタルホテルズグループは、今後5年間で新たに148店舗をオープンさせる。現在400店舗を擁するビジネスホテルチェーンの7 Days Innグループは、今年末までに少なくとも200店舗を新規開店するという。

こうした状況に関し、多くの経済学者は「自動車の普及は、米国で州間高速道路(Interstate Highway)が開通した当時のように、輸送コストの低減、製造業への就業増加、生産効率の向上などももたらすだろう」と予測している。(翻訳・編集/HA)

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