「偽装都市化」を解消せよ、都市住民と流入人口のなくならない待遇格差―中国社会科学院

Record China    2010年10月6日(水) 9時1分

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3日、中国社会科学院財政・貿易経済研究所はこのほど公布した「中国財政報告2010〜2011」で、中国の都市化に関して、「“偽装都市化”を解消しなければならない」と指摘した。写真は中国の都市建設を支える農村からの出稼ぎ労働者。

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2010年10月3日、中国社会科学院財政・貿易経済研究所はこのほど公布した「中国財政政策報告2010〜2011」で、中国の都市化に関して、「都市人口としてカウントされている中には農村からの流入人口が多く含まれているが、彼らは戸籍制度の制約から、実際には都市住民と同等の社会的待遇を受けられない。こうした“偽装都市化”を解消しなければならない」と指摘した。中国新聞社が伝えた。

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世界銀行は先ごろ、「中国で人口100万以上の都市・区は2020年には80以上になる」との予測を発表した。これに関連し、中国社会科学院財政・貿易経済研究所は同報告で、「“十二五(第12次5か年計画、2011〜2015年)”期間中に、中国の都市化水準を高め、国民の生活水準に対する必然的な要求に答える必要がある」と指摘した。

同報告によると08年末現在、中国の都市化率は45.6%で、都市部の居住人口は6億700万人となっている。今後も年1%の速度で都市化が進むと、“十二五”の最終年である15年には都市化率が50%を超え、都市人口が農村人口を上回ることになるという。

中国にとって“十二五”期間中に都市化を推進することは、経済の発展モデル転換を図り、輸出を中心とした従来の外需依存から内需拡大へとシフトするにあたって重要な意味を持つ。インフラ施設拡充による国内投資の拡大、人口の都市集中によるサービスや消費の拡大など、大きな内需が見込めるからだ。

一方で、同報告は「現在、中国で言う都市化には一種の“偽装都市化”が含まれており、今後はこれを解消しなければならない」と指摘した。“偽装都市化”とは、農村から都市へ大量に流入する出稼ぎ労働者たちが、都市人口としてカウントされているにもかかわらず、実際には各種公共サービスの待遇を受けられず、収入レベル、消費スタイルなどさまざまな面で都市住民との間に大きな格差が存在していることを指す。

同報告は「真の都市化へとレベルアップを図るため、今後は都市で生活するすべての住民、特に農民工やその子供たちが各都市の基本サービスを享受できるようにする必要がある」と提唱している。(翻訳・編集/HA)

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