北京で病床不足が深刻=貧困患者は歩道上で空きベッド待ち、医療格差広がる―米紙

Record China    2010年9月14日(火) 5時6分

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8日、米紙は、中国の病院の深刻なベッド不足の実態を報じた。写真は早朝から北京協和医院で外来診察券を求めて並ぶ人たち。

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2010年9月8日、米マクラッチー紙は「北京の歩道で病院に空きベッドが出るのを待つ」と題した記事で、中国の病院の深刻なベッド不足の実態を報じた。12日付で環球時報が伝えた。

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道端に置いた小さな椅子に弱々しく腰かけた年配の女性が、通りの向かいにある病院をじっと見つめている。空きベッドをひたすら待っているのだ。大きな袋いっぱいに詰めた衣類とスイカが半切れ。女性は「もう疲れたよ」と怒りの表情でつぶやいた。71歳のこの女性は先週、胸の手術を受けるはずだったが、病院から「空きベッドがない」と言われた。もし、彼女が金持ちだったら、現金を積んでベッドを確保できただろう。だが、山東省から来た出稼ぎ労働者の妻である彼女に別の選択肢はない。すでに待つこと2日が経過している。

これは北京の一角で見かけた1つの例に過ぎない。だが、この女性の姿は中国のとてつもない経済発展の裏に隠れた影の部分であると言えるだろう。先進国と比べ、中国の庶民の生活レベルはいまだかなり遅れている。そして、膨れ上がる一方の貧富の差と不完全な社会保障体制に庶民の不満はどんどん増している。

クレディ・スイス銀行の調査によると、中国の最富裕層10%と最貧困層10%の所得の差は約26倍。こうした差別は首都の一流病院でもまかり通っており、例えば、北京大学第一病院では14元(約174円)の外来診察券を手に入れるために数時間も並ばなければならないが、200元(約2500円)出せば行列を素通り出来る。こうした理不尽さに不満を爆発させた庶民による流血事件が今年に入ってすでに数件も起きている。

外来診察券を高値で売るダフ屋も出現し、これが長い行列に拍車をかける原因となっている。北京協和医院は1日に2000人しか受け付けられないが、毎日1万人以上が外来診察券を求めて並んでいるという。(翻訳・編集/NN)

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