漢方の材料「冬虫夏草」が40年で1万倍も値上がり、1キロ570万円にも―雲南省

Record China    2010年9月6日(月) 19時36分

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6日、漢方薬の材料「冬虫夏草」が投機対象となり、40年前の1万倍の価格で取引されている。写真は湖北省宜昌市の薬局で売られている冬虫夏草。

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2010年9月6日、漢方薬の材料「冬虫夏草」が投機対象となり、40年前の1万倍の価格で取引されている。雲南省のニュースサイト・昆明信息港が伝えた。

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雲南省デチェン・チベット族自治州のシャングリラ県。冬虫夏草の特産地として知られるチベット族の街だ。ここで売られる冬虫夏草は1kg当たり20万元(約250万円)だが、これが昆明市内では46万元(約575万円)にもなる。冬虫夏草は漢方で使われるキノコの一種。朝鮮人参や鹿茸(ロクジョウ)と並ぶ漢方の三大薬材の1つで精力増強効果があることで有名だが、近年は乱獲で数が減少している。

県内に住む汪秋(ワン・チウ)さん(55)は40年前、初めて冬虫夏草採りを経験した。クラスで選ばれた数人が先生と共に冬虫夏草が生えている標高3800〜4500m付近まで危険な山道を1日がかりで登ったという。「先生は木製の特別な鍬(くわ)でそっと土を掘り、『こうするんだ』と見本を見せて下さいました」と話す。当時は100本でわずか1元(約12円)程度だった。

1982年、27歳の汪さんは山の上で取引される値段が県中心部よりかなり低いことに気づき、急いで借金をして商売を始めた。1本4角(約5円)で仕入れた冬虫夏草を県中心部に持っていき1本5角(約6円)で売る。1度で400元(約5000円)の儲けになった。そして、2008年になると前年の1kg5万元(約62万円)が14万元(約175万円)にまで膨れ上がった。

「冬虫夏草は儲かる」ことが知れ渡り、外部からも人が大勢押し寄せるようになった。だが、彼らは後先考えず無造作に土を掘っていく。こうした破壊される草地の面積は年間10万平方メートルに及ぶ。縄張りをめぐる殺人事件も頻発するなど治安悪化も深刻だ。そのため、同県格[口自]郷の担当者、趙霞(ジャオ・シア)氏は「このままでは採りつくされてしまう。採取禁止エリアや禁止期間を設けるべき」と訴えている。(翻訳・編集/NN)

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