<CTR特別提供・中国実態調査>消費者ターゲットは「都市住民」から「県住民へ」

Record China    2010年7月22日(木) 7時47分

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1日、中国の全国県域経済研究センターなど4機関が、全国の県住民に対する消費動向の調査結果を発表した。大都市、中都市での消費の伸びが早くも停滞傾向にある中、県域市場に注目し、県住民のライフスタイルや消費形態などについて調べた。写真は中国の大型スーパー。

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2010年7月1日、中国の全国県域経済研究センターは、中国メディア大学広告学院、メディア機構のオーメディア(奥美地亜)、市場調査大手のCTR市場研究と共同で、全国の県住民に対する消費動向の調査結果を発表した。中国の大手調査会社・CTR市場研究の特別提供記事。

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大都市、中都市での消費の伸びが早くも停滞傾向にある中国。そこで、同調査では県域市場に注目し、県住民のライフスタイルや消費形態、情報収集経路などについて調べた。中国の県域居住人口は全国の70%、そのGDP総額は全国の50%と、市場は大きなポテンシャルを秘めている。(編集部注:中国の行政区分では「県」は基本的に「市」の管轄となる。つまり、県は市より下の行政区域)

調査の結果、以下3つの傾向が見て取れた。基本的には消費能力で都市住民に劣るため、「必要性あるいは実用性のあるもの以外は買わない」という消費傾向があるものの、一部の高所得者層や若年層の間で、消費意欲が高まっている兆しが見える。

■傾向1:生活消費から「楽しむ」消費へ

県域の中流家庭では、依然として生活に必要不可欠な物品での消費がメインとなっている。家計は食費・住居費・教育費というのがおおよその内訳だ。日用品や被服の消費もやや伸びているが、全体としてエンゲル係数が高い。

いっぽう、今後1年間以内に購入予定の物品は上位4位を自家用車・デジタルカメラ・ビデオカメラ・ノートパソコンが占めた。

これは、彼らの消費能力向上を示すとともに、電子製品関連の支出が増えている現象から、彼らがより「情報」に対するニーズを高めていることがわかる。通信費や通信機器の価格が下降傾向にあることもこれを後押ししている。

■傾向2:「必要に基づく消費」主な購入場所はスーパーマーケット

「必要なものだけを必要な時に買う」という消費傾向はまだ続いているが、若年層や高収入層の一部ではブランド物の購入にお金をかける意欲が高まっている。

自宅から10〜30分圏内の場所へ買い物に行く頻度は、「必要な時だけ」が40%、週1回が29%、週2〜3回が17%。多くが従来の市場ではなく大型スーパーを好む。その理由は「品質が確か」「価格が適正」「営業時間が長い」「買い物しやすい」といったもの。

■傾向3:テレビが最大の情報源

県域住民2億2000万戸がテレビを所有している時代(08年3月調べ)、商品情報の収集源としてはテレビCMの効果がやはり強い。テレビ広告への意識は、「熱心に見ている」が17.6%、「興味のあるものは見ている」が75.6%だった。なお、視聴時間は午後7時〜10時がゴールデンタイムである以外に、正午の放送帯も大きなピーク。これは都市部に比べ生活のテンポが緩やかで、昼休みが長いことなどが背景にある。(翻訳・編集/愛玉)

■CTR市場研究

本社を北京に置く中国の大手調査会社。国内最大の調査網を持ち、市場調査と分析、コンサルティングを業務とする。消費者指数、消費動向、メディア戦略、医療、自動車、金融、電子通信機器などの幅広い分野で展開する。

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