輸出需要は回復、だが利益は上がらず=低価格を飲まされる中国製造業―中国紙

Record China    2010年7月21日(水) 7時35分

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17日、銭江晩報は記事「わずか数セントの利益のために顔を真っ赤にして奮闘=海外からの発注は多くとも利益は極小」を掲載した。輸出は回復しているが、中国製造業の利幅は逆に縮小しているという。写真は四川省の工場で働く出稼ぎ農民。

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2010年7月17日、銭江晩報は記事「わずか数セントの利益のために顔を真っ赤にして奮闘=海外からの発注は多くとも利益は極小」を掲載した。以下はその抄訳。

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「想像よりもよかった。注文が回復しつつある」と衣料品輸出企業を営む李小潔(リー・シャオジエ)さんは顔をほころばせた。金融危機という嵐は輸出企業を直撃し、多くの注文を奪った。しかし今年3月、デンマークスウェーデンのクライアントが発注をくれたほか、その後2か月でいくらか注文が入ったという。しかし喜びばかりではない。問題は価格だ。原料費は毎月のように高騰し、労働コストも上昇している。昨年と同価格では利益はないが、クライアントは逆に値段を下げるように要請しているという。

クライアントが香港を訪問したと聞き、李さんは説得のため、2回も香港に飛んだ。しかしその願いは聞き入れてもらえなかったという。「海外のクライアントは友好的に見えます。プライベートで一緒にお酒も飲みますし、雑談をすることもある。ただし取引は別物。時には1〜2セント(約0.9〜1.8円)をめぐって顔を真っ赤にして争うこともあります」と話している。

注文を断れば、別の会社が仕事を引き受けるだけ。今や最大の脅威はバングラディシュやインドネシアなど東南アジア、南アジアの企業。労働コストは中国の3分の1で、単純な衣料品などの発注はそれらの国々に流れてしまう。

発注の回復は人手不足不足を招き、労働コストを引き上げている。ある工場では給与を前年比60%増と引き上げたが、それでも人は集まらない。さらに輸出の回復に伴い輸送コストも暴騰。産業チェーンの下流に位置する中国製造業は、ぎりぎりの利益水準にまで追い込まれている。(翻訳・編集/KT)

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