中国の2011年問題=数千万人失業の危機―シンガポール華字紙

Record China    2010年6月21日(月) 9時1分

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17日、中金公司のエコノミストはこのほど、顧客向けリポートで来年、中国は深刻な失業問題に見舞われる可能性があるとの見通しを発表した。写真は3月、山西省の就職説明会。

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2010年6月、ブルームバーグによると、中金公司のエコノミストは顧客向けリポートで来年、中国は深刻な失業問題に見舞われる可能性があるとの見通しを発表した。17日、シンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。

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世界金融危機に対応するべく、中国政府は4兆元という巨額の景気刺激策を実行した。国家発展改革委員会の推定によると、景気刺激策により560万人の長期雇用、5000万人弱の非正規雇用が創出されていた。来年にはプロジェクトが終了するため、数千万人もの人々が職を失う可能性がある。

中金公司のリポートでは来年、労働力市場に供給される雇用は3900万人分。うち758万人が大学卒業生。600〜700万人分が農村の余剰労働力。残る2500万人分が景気刺激策終了に伴い職を失った非正規職のポストになる。しかし2011年の経済成長率が7.5%にまで減速したと仮定すると、新規雇用800万人にまで減少。3100万人近い失業者が新たに生まれる計算だ。

厳しい雇用情勢の中、不安視されるのが中国各地で頻発するストライキと賃上げの影響。中国人力資源・社会保障部雇用促進課の于法鳴(ユー・ファーミン)課長は、雇用にとって賃上げは短期的にはマイナスだが、長期的にはプラスに働くと分析した。

また、大学卒業生の就職難、あるいは専攻と関係する職種に就けないという問題について、于課長は社会の問題だけではなく、市場ニーズに合致した人材を生み出せない学校教育にも問題があると批判した。

中国では2015年まで、平均680万人程度が大学を卒業する。「もし前年に就職できなかった卒業生を合算すれば、大卒の新規就業人口だけでスイスの総人口(約770万人)に匹敵する」と于課長は厳しい情勢を語った。(翻訳・編集/KT)

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