中国製造業メーカー、続々と給与引き上げへ=中国政府も支持―シンガポール華字紙

Record China    2010年6月6日(日) 14時18分

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5日、シンガポール華字紙・聯合早報は記事「中国製造業に静かに到来した給与引き上げブーム」を掲載した。フォックスコンの連続飛び降り自殺、ホンダ部品工場のストライキが話題となり、労働者の待遇問題が関心を呼んでいる。写真は広東省の各種工場。

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2010年6月5日、シンガポール華字紙・聯合早報は記事「中国製造業に静かに到来した給与引き上げブーム」を掲載した。フォックスコンの連続飛び降り自殺、ホンダ部品工場のストライキが話題となり、製造業労働者の待遇問題が関心を呼んでいる。

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6月4日、世界最大のパソコン用モニター製造メーカー・TPVテクノロジーは、中国本土従業員の給与水準を15〜20%引き上げると発表した。同社は1月にも15%の給与引き上げを実施していた。TPVテクノロジーの宣建生(シュエン・ジエンション)首席は香港で業績を発表した際、残業時間の短縮と従業員に心理的サポートを提供することで、フォックスコンの悲劇を繰り返さないようにすると約束した。中国本土にいる同社従業員は2万人を超える。

TPVテクノロジーの発表は予想されたものでもある。フォックスコンとホンダの問題を受け、「世界の工場」と呼ばれる中国珠江デルタの労使関係には今、劇的な変化が生じている。世論の圧力と経済損失のリスクから両社は給与引き上げによる問題解決を図った。アナリストはこうした動きは他社にも大きな影響を及ぼすと指摘。中小企業は給与を引き上げなければ、従業員を確保できない苦境に追い込まれるとも分析した。

中国の余剰労働力の減少、そして労働者の権利擁護意識の覚醒(一説には両親世代ほど苦労に耐える力がないとも言われる)によって、新世代の労働者はますます報酬と代価の比率をシビアに考えるようになっている。今回の問題は労働者の条件改善交渉に臨む自信を向上させ、珠江デルタ以外の地域にも影響を及ぼすと見られる。

こうした待遇改善の動きは政府の後押しにも支えられている。今年に入ってから国民の収入向上は国家指導者の議題となっており、各地で最低賃金がアップされるなどの動きが相次いだ。

過去半年の間に珠江デルタでは給与水準は17%も上昇。社会保険費の増加も加味すると、企業の生産コストは4〜6%も上昇している。一部企業は負担に耐えられず、より労働コストの安い江西省、湖南省、湖北省に移転したという。企業はコスト増に耐えられるとの楽観的な見通しもあるが、しかし多くの企業はモデル転換を迫られることになるだろう。フォックスコンを例に挙げると、親会社の鴻海集団の売り上げはマイクロソフト、アップル、デルをも上回る規模だが、利益率はわずかに4.3%。労働コストが上昇すれば、この「薄利多売」モデルは見直しを迫られる。

「薄利多売」の労働集約モデルから中国は転換できるのか。企業も政府も確実な見通しは持ってはいない。しかし今回、ホンダ従業員のストライキを政府が黙認したことは、転換を目指す強い意志を示したものと言える。

給与引き上げの動きが継続すれば、停滞している中国の社会改革、経済改革の推進力となるだろう。今春の「両会」(全国人民代表大会と全国政治協商会議。日本の国会に相当)で改革の旗幟を鮮明にした。つまり政府は現行の成長モデルの継続は難しいと見ている。ゆえに労働者の運動が政治紛争に拡大することを避けるため、当局は給与引き上げと労働者の権利引き上げを認める姿勢を崩さないだろう。(翻訳・編集/KT)

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