医師が患者の前で喫煙!公共施設での禁煙、今の中国には無理?―香港紙

Record China    2010年6月3日(木) 16時10分

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5月31日、中国が参加しているWHOの公共場所での禁煙に関する世界条約の実施期限が7か月後に迫るなか、中国国内ではそれに向けての動きが見られないと香港紙が指摘した。写真は病院で禁煙のカードを掲げる看護士。

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2010年5月31日、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、中国は世界保健機関(WHO)の「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」に参加しており、2011年1月9日までに100%の公共場所での禁煙を承諾しているが、残り7か月でそれを達成するのは極めて厳しいという。環球時報が6月1日付で伝えた。

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片手に買い物袋を下げた若者が、別の手にたばこを持ちながら、河北省石家庄市の5つ星ホテルに入ってきた。若者はフロントで何かを尋ね、ホテルのスタッフがそれに答えたが、その後その若者はたばこを吸いながらエレベーターに乗った。しかし誰も気にも留める者はいなかったという。同記事は、「これが中国だ」とした上で、中国が世界に対して掲げる公共場所での禁煙実現という公約に疑問を呈した。

記事によると、期限が迫る中、中国では公共場所での禁煙について、その立法手続きにも入っていない。それどころか、たばこ会社の寄付により「煙草希望小学校」と名づけた小学校が100校以上建てられ、ある学校には「たばこは君の才能を伸ばす」などという標語まで掲げられているという。中国ではタバコ文化が社会に深く根ざし、親しい人々への贈り物としても用いられる。さらに医者が患者の前でたばこを吸う、官僚が会議の席上喫煙するなどの光景は当たり前のように見られるという。

中国は毎年世界で生産されるたばこの40%を消費していると記事は指摘。09年の政府のたばこ税による歳入は5000億元(約6兆6640億円)となっているが、同年のたばこが原因の疾病による患者数は100万人を超えているという。来年1月までに公共場所での禁煙を実現できなければ、中国の世界に対する印象は悪化すると記事は警笛を鳴らした。(翻訳・編集/津野尾)

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