「ゴミ問題」が中国の新たな脅威に―香港紙

Record China    2010年5月9日(日) 15時21分

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4月30日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「中国の新たな脅威―ゴミの山」と題した記事を掲載し、中国各地で発生しているゴミ処理問題について紹介した。写真は海南省瓊海市のゴミ焼却施設。

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2010年4月30日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「中国の新たな脅威―ゴミの山」と題した記事を掲載し、中国各地で発生しているゴミ処理問題について紹介した。5月4日付で環球網が伝えた。

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広東省広州市生活廃棄物管理センターのシニアエンジニア・熊孟清(シオン・モンチン)氏は、同市郊外にある興豊ゴミ埋め立て処理場について、「2012年末ころには満杯になる。ゴミ処理問題は一刻の猶予も許されない深刻な問題だ」と指摘する。同処理場の1日あたりの処理能力は7000〜8000トン。市のゴミ処理の要となっている施設だ。

中国の内陸部では現在、史上最大かつ最速の規模で都市化が進められており、農村地区から都市部へ向けて多くの労働者がチャンスを求めて移動してきている。中国政府の統計によると09年末現在、人口の約50%に相当する6億2200万人が都市部で生活しているという。

ゴミ処理問題は、都市部の拡大によって日々深刻化している。中国はすでに、生活ゴミの産出量において米国を追い越し、世界一となっている。中国都市部のゴミ排出量は、少なくとも年6%のスピードで増加しており、北京市や上海市のゴミ産出量は1日約2万トン、広州市では同8000トンを超える。

中国の多くの都市では、ゴミ焼却用発電炉を建設してゴミ処理問題を解決しようとしている。しかし、住民の多くは焼却場建設による近隣不動産の資産価値低下を心配すると共に、環境汚染、健康への悪影響などを懸念して焼却場建設に反対を唱えている。また一方で、ゴミ処理問題のほとんどが各地方政府に任されているため、有効的なゴミ処理技術や資金問題が解決されておらず、建設計画が予定通り進んでいないのが現状である。

同紙は「ゴミ処理問題が解決すべき社会問題の最重要項目として取り上げられていないため、政府はこれを変える必要がある」と指摘し、「同時に各地区でも自浄作用を発揮させ、各住民に自覚を促すべきだ」と主張している。(翻訳・編集/HA)

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