中国13億人を感動させたラブストーリー 病を超えた愛の奇跡(4)入院と結婚

Record China    2006年11月30日(木) 17時28分

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唐雪竜さんの容態が悪くなり、検査の結果がんが再発したことが分かった。彼の恋人常超さんは、自宅から遠い北京同仁病院を頻繁に訪れ、少しでも長く彼に付き添うようにした。それでも回復せず入院が決まった唐さんに、常さんは「結婚しましょう」と強い意志を伝えた。

2006年5月、恐れていたことがやって来た。順調に愛を育んでいたのも束の間、突然唐雪竜(タンシュエロン)さんの健康が悪化し、目に見えて衰弱していった。精密検査を受けると、回復したと思っていたがんが再発しているという。唐さんはまた治療に通うことになった。恋人の常超(チャンチャオ)さんも、必ずそれに立ち合うようにしていたが、彼女の家は病院から遠い不便な北京市郊外にあるため、思うように付き添えずもどかしく過ごす時もあった。

夏の真っ盛りの8月17日、医師から連絡を受けた唐さんは、常さんに黙って1人で病院へ向かった。その夜は常さんといつものバス停前のレストランで食事をする約束だったが、病院から待ち合わせ場所に向かった彼は、暗い顔色を隠せなかった。彼の様子に気付いた常さんが心配して「どうしたの?」と何度も尋ねるが、沈黙が続いた。やっと重い口を開いた唐さんは「がんの治療を3か月続けたが、効果が現れない。入院して化学療法に入らなければならないので、これから会えなくなる」とうつむいて淡々と告げた。常さんは大きなショックを受けた。しかし彼を支えたい、一緒に病と闘いたい、その一心で出た言葉は「私たち、結婚しましょう」というものだった。

「それはいけない。病気が治ってから結婚すると、あなたのお母さんに約束したのだから」と唐さんは反対したが、常さんは優しくこう言った。「入院して治療に入ったら髪がぜんぶ抜けてしまって、それから結婚式の写真を撮ったら格好悪いでしょう?」常さんの精一杯のユーモアだった。市民が大勢行き交う公衆の面前で、唐さんと常さんは涙を流しながら強く抱き合っていた。2人は愛を貫く。たとえ病魔でも彼らを引き裂けはしない。

8月21日の午後、2人は結婚式を挙げた。幸せいっぱいの記念写真には2人の最高の笑顔が写っている。多くの友人が彼らの披露宴に集まり、2人を祝福した。楽しいひとときが終わりを告げ、夕刻誰もいなくなった会場から、新婦は新郎を北京市の病院に送り届けた。彼らの新婚生活は、病院で始められることになった。

新婚7日目、病室での生活も1週間が経過した。新婦は毎日彼に付き添った。1人で歩くことが困難となった彼を彼女が支え、トイレに向かう廊下をゆっくり進んでいると、わずかな段差に足をとられ、2人とも転んでしまった。「支えきれなくてごめんなさい」唐さんを抱き起こしながら常さんは謝った。唐さんは笑顔でその優しさに答え「ありがとう。君にまだ作ってあげていない得意料理があるんだ。早く元気になって食べさせてあげたいよ」と言った。その表情には感謝と愛が輝いていた。

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