中国系建築家が批評、中国の新建築物は「独自文化が欠乏している」―中国メディア

Record China    2010年2月16日(火) 8時59分

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12日、中国系米国人で世界的建築家のイオ・ミン・ペイ氏は最近の中国の建築物について「中国独自の文化が欠乏している」と批評し、歴史的建造物の保護を強く呼びかけた。写真は北京市内に建てられたタコのような外観の商業ビル。

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2010年2月12日、中国新聞社は11日夜に英王立建築家協会金賞を受賞したばかりの中国系米国人建築家イオ・ミン・ペイ(貝聿銘)氏を訪ね、最近の中国建築事情について同氏の意見を求めた。

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1917年、現在の広東省広州市に生まれたイオ・ミン・ペイ氏は今年93歳。1983年には「建築界のノーベル賞」ともいわれる米国のプリツカー賞を受賞。仏ルーブル美術館のガラスピラミッドを設計した建築家としても広く知られ、アジア系建築家としては世界で最も成功した1人である。

同氏は「実際に自分の目で見たわけではないが」とことわりながらも「最近の中国の建築物には独自の文化が感じられない」とチクリ。大都市に外国人建築家が設計した奇抜なデザインの高層建築が林立し、「中国は外国人建築家の実験場」などといった批判的な意見が多数あることについては、「私は外国人建築家を批判するつもりはない。中国の建築家はそれらの建物から色々学ぶことができるはず」と述べた。

さらに、北京市の都市計画については「北京の旧城内(第2環状線道路の内側)には新しい建物は必要ない。北京市が旧城壁を取り壊したのは間違いだ。あのように歴史ある建造物は保護するべきだった」と残念がった。中国での建築設計についてたずねると「もう年だから依頼されても無理だろう」と答え、南京市で計画されている「六朝建康都城遺跡博物館」の同氏への設計依頼については明確な返答を避けた。(翻訳・編集/本郷)

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