2009年12月1日、雲南省大理市で世界エイズデーの同日に実現する予定だった男性同性愛者向けバーの開業計画が遅れているもようだ。1日付春城晩報によると、このバーはエイズに関する知識普及を目的に、市内の男性医師・張建波氏が組織するボランティア団体が開業準備を進めていたが、11月30日の段階でバーには人影がなく、開業準備は中断。当局の圧力の影響や、マスコミの過剰報道を回避するため、との見方が出ている。

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中国中央電視台（CCTV）が29日にこのバーの開業計画を報じ、国内に話題が広がった。ところが張医師は放送翌日に当局の関係者に連れ去られ、メディアとの接触を制限されているという。またボランティアスタッフはこのバーの住所を他にもらすことを禁じられたとの情報もある。

ただ、ボランティアスタッフからは、「CCTVの報道が取材対象の同意を得ていなかった」として問題視する意見や、「マスコミが取材に殺到しているので、顔を出したくない」との声も聞こえる。

いずれにせよ、中国社会の同性愛者への差別意識の強さが開業計画を遅れさせているととらえられる。（翻訳・編集/東亜通信）